福島のニュース
政府が定める「津波防災の日」の5日、地震や津波に備え、安全確保に向けた行動を確認する訓練「ふくしま沿岸シェイクアウト」が沿岸10市町で一斉に行われ、住民らが万が一の事態に備えた。
10市町を対象にした一斉訓練は初めて。福島県が主催し自治体や企業、学校、病院など約700の団体が参加した。震度6弱の地震が発生し、福島県沿岸に大津波警報が発令された―との想定で実施した。
双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館では職員や来館中の高校生ら約100人が臨んだ。午前11時に地震発生と警報発令を告げる放送が流れると、身を守る姿勢を取り、安全確保行動「まず低く、頭を守り、動かない」を実践した。職員が避難場所や避難経路を確認し、実際に来館者を外の駐車場まで誘導した。
伝承館の清水一郎副館長は「地震や津波はいつ来るか分からない。来館者を守るためにも訓練は重要だと改めて感じた」と述べた。
津波防災の日は東日本大震災による津波被害を教訓とし、防災意識を高めようと制定された。

