「粟ノ須の変」実地検証 440年前の史実を再現 16日に撮影会 福島県二本松市

  • [エリア] 二本松市
「粟ノ須の変」実地検証 440年前の史実を再現 16日に撮影会 福島県二本松市

福島のニュース


戦国時代の「粟ノ須の変」に関わる歴史の道を探し、たどる試みが福島県二本松市で進んでいる。地元の岩代小浜の歴史と文化を護る会が実地検証を重ね、16日に再現映像の撮影会を開く。440年前の歴史をひもとき、郷土への理解を深める。
粟ノ須の変は1585(天正13)年10月8日に起きた。二本松城主畠山義継と、後に南奥州の覇者となる武将伊達政宗の間で起きた争いが元。和議がかなわないとみた義継が小浜の宮森城から政宗の父輝宗を人質にして二本松城に向かう途中、粟ノ須で相果てたとされる。名将2人が共に倒れる悲劇となった。
義継と輝宗、政宗や伊達家臣らが通った足跡を解明しようと、護る会は昨年12月から6回にわたり古地図、古文書の解読や、実地を歩いての検証を続け、可能性の高いルートを想定した。会創設10周年と市合併20周年を記念して、実地検証・再現撮影会を岩代観光協会と共催で企画した。
当日は湊幹夫岩代観光協会長らが武者姿となり、約10人が参加してポニーと一緒に小瀬川、古明神(宮森城大手口)、「かっか石」周辺、沖三丁目、粟ノ須古戦場、鞍掛で撮影に臨む。来年3月15日に岩代文化ホールで映像発表会を開く。
護る会の会員で岩代観光協会事務局長の移川直弥市岩代支所地域振興課長は「歴史を振り返り、郷土愛を高めたい」と話している。(県北版)