福島のニュース
加齢で心身が衰えるフレイル(虚弱)の予防に向けた住民の取り組みを県が支援する事業は5日、福島県楢葉町で始まった。福島医大の専門家が高齢者に適切な運動方法などを指導して家庭で実践してもらい、健康の維持・増進につなげる。
福島県はこれまでフレイルの早期発見や予防の大切さについて情報発信してきた。今年度は住民による実践的な取り組みを促そうと福島医大と連携し、楢葉町の他、福島県内の会津坂下町と平田村で事業を展開している。
約1カ月ごとに計3回実施する。初回は住民の血圧や身長、体重、運動機能を調べて最適な運動方法を提案る。その後、住民に毎日の血圧や運動時間を記録して自己管理してもらい、2、3回目の指導で身体機能や体調の改善具合をチェックしていく。
5日は楢葉町の「上井出ミニデイ」の参加者約20人を対象に実施した。それぞれの健康状態や運動機能を調べた後、福島医大保健科学部理学療法学科の星真行助教がタオルを使った体操などを指導した。
参加した新妻幸子さんは「家にいると体を動かす機会が少ない。専門家に教えてもらい、健康づくりにつなげたい」と話した。(相双版)

