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福島県郡山市の郡山あさかライオンズクラブ(LC)の奉仕事業「無料法律税務相談会」は15日、600回の節目を迎えた。50年にわたり毎月休まずに開催し、市民の法律に関する悩みに寄り添ってきた。会員は先人の社会貢献への思いを守り、事業の継続を誓う。
同LCは1974(昭和49)年3月、故・田島勇さんを初代会長に結成された。田島さんは1949年に発生した松川事件の捜査に検事として携わり、弁護士に転身してからは県弁護士会長、日本弁護士連合会理事を歴任した。
法曹界で活躍した田島さんが市民生活の法的な悩みに応える奉仕事業として相談会の開催を提唱し、1976年に始まった。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生直後、コロナ禍などの混乱期においても、「こんな時だからこそ」と声を掛け合い、会員の弁護士や税理士、司法書士が困りごとに親身に向き合ってきた。
現在は会員の稲葉裕之弁護士(うねめ法律事務所代表)が中心となり、金銭を巡るトラブル、相続、交通事故などの悩みに応じている。毎月第3土曜日、会員事業所や市内の公共施設で催す。相談時間は1組30分。
佐藤正広会長は「毎回、好評を得ている。奉仕の心を大切に、できる限り続けていきたい」と語る。(郡山版)

