大雪想定 月内に行動計画 福島県、段階ごと時系列で整理

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大雪想定 月内に行動計画 福島県、段階ごと時系列で整理

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福島県は、本格的な降雪期を前にした今月中にも大雪を想定した防災行動計画(タイムライン)を市町村や県警、各消防本部などと連携して策定する。会津地方を中心とした2月の豪雪時に浮き彫りになった課題や暮らしへの影響などを洗い出し、被害の発生前から除排雪などの応急対策までの各段階に応じた各部署・機関の対応を時系列にまとめて万が一の事態に備える。18日にオンラインで開いた県豪雪地域対策連絡協議会・市町村雪対策担当課長意見交換会で示した。
県や市町村などは地域防災計画や各種マニュアルに雪害対策を盛り込んでおり、発災時はそれに沿って除排雪などを行う。ただ、実際には想定通りに進まないことが多く、2月の会津地方を中心とした豪雪時には除排雪が滞り市民生活に大きな影響を及ぼした。教訓を生かし、計画やマニュアルに示した流れで円滑に対応できるようにするのが防災行動計画の目的だ。県は災害時、広域的な情報収集や情報の発信、関係各機関との連絡調整に当たるが、市町村や県警、消防本部など関係機関と今回策定する計画を共有することでさらに効果的な対策につなげたい考え。
策定に向け、2月の豪雪時の対応を振り返るワークショップを10月に開いた。県や市町村、県警、会津地方各消防本部、福島地方気象台、国土交通省などを交え、どの時点で何に対応したか、反省点や課題は何かを振り返った。住民向けの広報の在り方や仮の雪捨て場設置などで改善すべき点が見つかったという。
20日にも2回目のワークショップを開き、1回目の議論を踏まえて「いつ、誰が、何をやるのか」を細かく時系列で整理する。県は「災害発生時に機動的、効果的に動けるよう備えを万全にし、適切な避難行動などにつなげていく」(災害対策課)としている。■降雪量ほぼ平年並み
12月から来年2月
会津含む東北日本海側
福島地方気象台によると、会津地方を含む東北地方日本海側の冬の天候(12月~来年2月)は平均気温、降水量、降雪量ともにほぼ平年並みの見通し。県内の中通り、浜通りを含む太平洋側も気温、降水量はほぼ平年並みで推移するとみている。
日本海側は12月以降、冬型の気圧配置が強まる。一時的に強い寒気が入り込み、大雪になる可能性があり、警戒を呼びかけている。
福島地方気象台のある福島市の初雪は、平年で11月19日に観測されている。昨年は同18日だった。■県内山沿い雪化粧
きのう会津、中通り北部
18日の県内は冬型の気圧配置となり、会津地方や中通り北部の山沿いを中心に雪が降った。北塩原村裏磐梯では朝から雪が舞い、うっすらと積もった。五色沼湖沼群では観光客が、色づいた落ち葉に重なる雪景色を楽しんでいた。
福島地方気象台によると、19日の県内は上空に強い寒気が流れ込む影響で、会津地方の山沿いで15センチ、平地でも約5センチの積雪が見込まれている。最低気温は南会津町田島で氷点下1度、会津若松市で0度となり、冷え込みが強まる見通し。
気象台は冬用タイヤへの交換など本格的な備えを呼びかけている。