企画や出店、会場に笑顔 福島県浪江町で15年ぶり「十日市」 初の「せり市」にぎわう 水素まつりも同時開催

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企画や出店、会場に笑顔 福島県浪江町で15年ぶり「十日市」 初の「せり市」にぎわう 水素まつりも同時開催

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22、23の両日に東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生以来15年ぶりに福島県浪江町の新町通りで開かれた「十日市」。初めての企画や多彩な出店で、多くの来場者を楽しませた。
初日のステージでは競りイベント「せり市」を初開催した。食品やゲーム機などが登場されると、来場者は購入希望商品をお値打ち価格で競り落とそうと、自らの番号が書かれたうちわを挙げて競りに参加。手に汗握る白熱したオークションで盛り上がった。
新町通りの約600メートルの間に約180店の露店が並んだ。魚の陸上養殖と葉野菜の栽培を組み合わせた施設を町内で来秋操業予定の「浪江未来ファーム」はチョウザメの丸揚げやアヒージョを販売。高級魚のクエと大型魚タマカイを人工交配した「クエタマ」のアラ汁が話題を集めた。施設ではチョウザメやタマカイの養殖を手がけ、加工や飲食店運営も予定している。同社取締役の勢力誉久さんは「好感触のお披露目となった。地域に根差した拠点にしていく」と述べた。
町が進める水素利活用をPRする「水素まつり」も同時開催された。水素燃料電池を搭載した電動アシスト自転車の展示をはじめ、水素を発生させて的に向かって小さなロケットを飛ばすゲームコーナーなども子どもたちに人気だった。
初日のステージでは脱炭素の機運醸成に向け、町内の取り組みを表彰する「Nami―E
脱炭素アワード2025」の表彰式が行われた。コメを原料にしたバイオマスプラスチック製造を手がけるライスレジンが最優秀賞に選ばれた。従来のプラスチックに比べ、最大約57%の二酸化炭素排出量を削減できる点などが評価された。入賞団体は次の通り。
▽最優秀賞=ライスレジン▽優秀賞=福島舞台ファーム▽未来創造賞=ネッツトヨタ福島▽最先端マテリアル賞=会沢高圧コンクリート▽入賞=かもめミライ水産、なみえ創成小6年生、ナミエドリームプロジェクト、BSホールディングス、孫の手、大林組(相双版)