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郡山商工会議所青年部は22日、福島県郡山市のJR郡山駅西口駅前広場で、2015(平成27)年に埋設したタイムカプセルを開封した。10年後の自分に宛てた手紙を手にした市民は大切な記憶を思い出すとともに、自らにエールを送っていた。
当時の青年部が創立30周年記念事業として「タイムカプセルに入れよう、10年後のあなたへ!プロジェクト」を企画した。市民約1100人から「10年後の自分への手紙」を募り、タイムカプセルに封入した。
開封式典には会員や市民約100人が出席した。伊藤圭一会長が「当時の思いを確認し、未来を切り開くきっかけにしたい」と述べた。椎根健雄市長、郡山商工会議所副会頭の滝田吉宏青年部OB会長が祝辞を述べた。封入時に青年部会長を務めていた大戸裕剛さんが事業の経緯を紹介した。
伊藤会長らがタイムカプセルを開封した。手紙をはじめ、当時の青年部が開発した郡山産ジャガイモ焼酎「ほまち風」、10年前の福島民報が披露された。
会場には手紙を封入した多くの市民が訪れた。主婦の小橋千春さん(49)は郡山ザベリオ学園中3年の莉恵さん(15)、郡山ザベリオ学園小6年の拓真さん(12)の家族3人で手紙を託した。
千春さんは手紙を読み上げ、「これからも『大好きだよ』と言ってもらえる母親でありたい」と語った。莉恵さんは5歳の頃に描いた手紙の絵を見て、「大切な思い出が戻ってきた」と涙を流していた。(郡山版)

