今季の仕込み見送りへ 設備老朽化、酒米高騰要因 福島県会津若松の老舗酒造会社・山口 代表銘柄「会州一」「儀兵衛」

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日本酒の酒米価格の高騰が全国の酒どころを直撃する中、日本酒の「会州一」ブランドで知られる会津若松市の老舗酒造会社・山口が、今季の仕込みを見送る方向であることが26日、分かった。酒蔵の設備の老朽化に、酒米高騰などが重なったことが要因。来季の醸造については現時点で未定としている。
山口は1643(寛永20)年創業で、代表銘柄は「会州一」と「儀兵衛」。15代蔵元の山口佳男さん(69)が妻と2人で営む。冬場は例年、外部から招く杜氏[とうじ]らと数人で仕込む時期だが、今年は作業に入っていない。同社によると、老朽化した設備の更新費用に加え、例年の2倍近くに跳ね上がった酒米の購入費、販売価格の値上げによる影響などを総合的に判断し、今季の醸造を見送る方向になったという。会津若松市が市議会12月定例議会に提出する2025(令和7)年度一般会計補正予算案に盛り込んだ原料米購入費補助金には申請していない。
同社は最盛期は1600坪の土地を有し、11の蔵で醸造していた。日本酒愛好家にその名を知られたが、約20年前、関連会社の経営破綻の影響で2年間休業。広大な土地を手放し、小さな蔵一つで再出発した。近年も全国新酒鑑評会で会州一が2023、2024年と連続金賞に輝くなど高い評価を得てきた。