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定年退職前後の経験豊かな看護職「プラチナナース」の活躍推進を目指す相双地区の研修会は28日、福島県南相馬市鹿島区の万葉ふれあいセンターで開かれた。
東京電力福島第1原発事故の影響で、相双地方は若手の看護職の流出と慢性的な不足が課題になっている。退職後も働くプラチナナースの存在が重要になっていることから、県ナースセンターが初めて企画した。
相双地方の看護職員約50人が参加した。南相馬市原町区の大町病院の藤原珠世副院長が講師を務めた。看護職の経験を踏まえ藤原副院長は、震災と原発事故後に大きく変わった地域医療の状況を説明。患者からの感謝の言葉や、「すべての国民は健康で文化的な生活を営む権利を有する」という憲法25条を信条に「看護師は天職」と訴え、地域になくてはならないと強調した。定年退職後に活躍している看護師や職員の事例も紹介した。
特定社会保険労務士の鈴木慎太郎さんは「看護職の人生設計」をテーマに講演した。老後資金や年金制度の視点から定年前後の働き方について解説した。(相双版)

