福島大(福島市)の次期学長に佐野氏 学費上げ「難しい」

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来年3月末の任期満了に伴う福島大(福島市)の学長選で、次期学長候補者に理事・副学長(総務担当)の佐野孝治氏(62)が選ばれた。任期は来年4月1日から4年。
学長選考・監察会議を2日、学内で開き、委員10人が満場一致で決めた。佐野氏の所信や意向投票の結果などを踏まえた。佐野氏は推薦を受け、唯一の学長候補適任者となっていた。
電子投票による意向投票は教職員の有権者452人のうち307人が有効票を投じた。投票率は67・92%。佐野氏は292票を得た。白票は15票だった。岩渕明議長(岩手大名誉教授)が選考経緯を説明した。
福島大は今後、文部科学省に佐野氏の学長選任を上申する。その後、文部科学相名で正式に任命される見通し。■学費上げ「難しい」
佐野氏は学内で記者会見し、授業料の値上げは現段階で考えていないと明らかにした。
佐野氏は学生の経済状況への配慮や近隣の大学の状況を理由に挙げ、「学費の値上げは現時点では難しい」と述べた。「福島大を東北・北関東で存在感のある知の共創拠点とする。本学の良さを伝えるトップセールスマンとなり、他の高等教育機関や地域との連携を進める」と抱負を語った。