福島のニュース
オオカミの絵に象徴される「山の神」信仰で知られる福島県飯舘村佐須の山津見神社で4日、東京電力福島第1原発事故と火災で縮小していた例大祭が15年ぶりに元の規模で復活した。伝統行事とアートの力を織り交ぜた新たな試みなど6日まで繰り広げられる。
初日は多くの参拝客や地元住民らが集い、カヤといろりのある茶屋で和やかに談笑した。屋台も並んだ。
5、6の両日は自然信仰を題材とした野外舞台での演劇や福島市の詩人和合亮一さんによる詩の奉納、福島大生らが伝統の虎捕太鼓を披露する。最終日は相馬中村藩主家第33代当主相馬和胤氏の長男行胤さんが馬に騎乗して参拝する。例大祭で神事を執り行う久米啓介宮司(47)は「本来のにぎわいが戻ることを願い、紡いできた伝統を守り続ける」と語った。

