宇宙でも生のトマトを 福島県いわき市のワンダーファーム 市長に成果報告 生鮮食品ニーズ応える

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宇宙でも生のトマトを 福島県いわき市のワンダーファーム 市長に成果報告 生鮮食品ニーズ応える

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福島県いわき市のワンダーファーム元木寛社長は1日、いわき市役所を訪れ、国内で初めて宇宙に運搬された生食用トマトを生産した成果について、内田広之市長に報告した。
元木社長は宇宙航空研究開発機構(JAXA)のホームページで公開されている、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の宇宙飛行士・油井亀美也さんがトマトを味わう動画を紹介した。動画の中で、油井さんは「生のトマトは普段あまり食べないが、このトマトはフルーツみたいに甘くておいしい」と感想を述べていた。
元木社長は「生鮮食品が食べたいという宇宙飛行士のニーズが高いと聞く。厳しい保存試験をクリアして選出されたので、光栄だ」と喜んだ。内田市長はトマトを試食し、「さっぱりして歯触りが良く、フルーティーな味わい。宇宙に行った気分になる」と評した。
トマトはグループ企業のJRとまとランドいわきファームのハウス設備で栽培された「ドキア」という品種。10月26日に鹿児島県の種子島宇宙センターで打ち上げられた新型補給機「HTV―X」1号機に搭載され、ISSに届けられた。
ワンダーファームが建設会社の建誠、建設機械販売・リース会社の昭和工機が協力して取り組むバイオマスボイラーの事業も説明した。稲わらやもみ殻を燃料とするボイラーを導入し、トマトのハウス栽培に活用する計画で、化石燃料依存から脱却と農業残渣の利用を目指す。
建誠の吉田一巳社長、昭和工機の蔵野賢一社長が同席した。(いわき版)