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福島県会津若松市の東北電力会津若松支社で4日、福島大食農学類の望月翔太准教授を招いた熊対策勉強会が開かれた。望月氏は被害防止に向けて①音を出し、視界を確保して遭遇を減らす②単独作業を避ける③刺激しない―の3原則の徹底を呼びかけた。
同支社と東北電力ネットワーク会津若松電力センターの主催。県内では冷え込みが強まったが熊の出没は依然続いている。工事関係者から作業時の遭遇を不安視する声が寄せられたことから県内支社で初めて開き、約200人が臨んだ。
望月氏は、熊は人の声や音をおびえるため、屋外作業時は複数人で作業するよう求めた。近くで遭遇した場合、大声を出すと刺激する恐れがあり、冷静に距離を取る大切さも伝えた。撃退スプレーの事前練習、すぐに取り出せる専用ホルダーの使用も推奨した。
望月氏によると、県内の個体数は約4400頭(2023年度推定値)で、約10年前と比較して千頭ほど増えたという。隣県では母熊だけを捕獲した影響で、冬眠を知らない子熊が増えたとも指摘した。(会津版)

