国際誌に研究成果掲載 「ナッジ理論」で自転車施錠促進 福島大(福島市)の鈴木特任准教授ら

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国際誌に研究成果掲載 「ナッジ理論」で自転車施錠促進 福島大(福島市)の鈴木特任准教授ら

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福島大教育推進機構の鈴木あい特任准教授と福島県警生活安全企画課などが進めていた「ナッジ理論」を活用して自転車の施錠を促進する研究成果が、国際誌に掲載された。鈴木特任准教授によると、日本の研究者と警察が行った犯罪予防の実証成果が国際誌に載るのは初めて。
ナッジは特定の決断や行動を緩やかに後押しする行動科学の理論。2024(令和6)年8月から12月まで実証を行い、県内14カ所の公共駐輪場に理論に基づいた4種類のメッセージを記した看板や横断幕を掲示した。いずれも施錠率の向上に貢献した。
コスト認知を促す「カギかけの1秒が自転車を守ります」、感謝など互恵性をアピールする「いつもカギをかけていただきありがとうございます」の2点が特に効果があったという。
県警犯罪防止抑止対策アドバイザーを務めている鈴木特任准教授は「他の犯罪の種類についても有効か検討するのも意義がある」としている。