がん研究者・吉田富三博士執筆の小説など19編新たに発見 原稿用紙約180枚分 福島県浅川町

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福島県浅川町出身で、世界的ながん研究者の吉田富三博士が執筆した小説など19編の原稿が新たに見つかった。町内の吉田富三記念館が11日、発表した。
発見されたのは原稿用紙約180枚分の小説や劇の脚本、随筆など。12月上旬、記念館の倉庫で資料を調べていた真田秀男館長が、がんの研究論文を収納していた段ボール箱に論文に混じって保管されていたのを見つけたという。
一部未記載もあるが、原稿に記された年代は1923(大正12)~1927(昭和2)年で、大半が東京帝国大医学部時代に執筆されたとみられる。小説には「アヴェ・マリアとユーモレスク」、「氷雨」などのタイトルが付けられていた。
2年前にも文芸作品16編が見つかっており、真田館長は「文芸作家を目指していたという逸話を裏付けるものになりそうだ」と話した。
今後、見つかった原稿を整理した上で年明け以降に企画展を開催する方針。