福島市で熊対策進む 自動ドアを手動に 校門を閉め切る学校も 建物内侵入を警戒

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福島市で熊対策進む 自動ドアを手動に 校門を閉め切る学校も 建物内侵入を警戒

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福島市内で熊の目撃が相次ぐ中、商業施設や学校などは生活圏に侵入する熊への対策を進めている。熊が自動ドアから建物内に侵入する事例が各地で発生していることから、手動に切り替える施設が増えている。
市内太平寺にある薬王堂福島太平寺店は付近で熊が目撃されたのを受け、11月下旬から店舗出入り口の自動ドアを手動に変えた。利用者の安全を考えた全社統一の対応で、店長の中村浩岐さんは「お客さまの安全を第一に考え、営業していきたい」と話す。一方、買い物客の70代女性は手動ドアを少し重たそうに開け、「まさかこんな街中で熊が出るとは」とつぶやいた。
市中心部から10キロ離れたあづま運動公園周辺は熊の目撃情報が絶えない。このため10月下旬ごろ、公園内の野球場や陸上競技場の自動ドアを手動化した。熊を寄せ付けないために音楽を流し続けたり、園内放送による注意喚起も常態化している。
市中心部の森合地区では先月末から熊の目撃が相次ぎ、近隣の学校や警察などは警戒を強めている。福島工高は生徒の安全を守ろうと複数の校門を閉め切っている。正門には「都度開閉」を呼びかける貼り紙をして理解を求めている。(県北版)