福島のニュース
福島県の若松商高3年の渡辺悠人さん(17)は難関とされる税理士試験の必須科目「簿記論」に合格した。同校によると、現役高校生の合格は県内で初めて。
税理士資格を得るには全11科目のうち5科目で合格する必要がある。2023(令和5)年に受験資格の要件が緩和され、必須の「簿記論」と「財務諸表論」の2科目は誰でも受験できるようになった。
渡辺さんは経理や会計の仕事に携わる母親の影響で税理士の職に興味が湧いた。高校で簿記研究部に所属し、1年の秋には日商簿記2級に合格した。顧問の春日昭子教諭の勧めで、今春から簿記論の勉強を本格的にスタートした。高度で専門性が求められる試験内容だったが、学校のサポートを受けながら一日5~6時間、机に向かった。
8月に受験し、11月末に吉報が届いた。今年度の簿記論の合格率は11・1%の狭き門だけに「正直、受かるとは思っていなかった」と驚きを隠せなかった。
来春から東京の専門学校に進学する。夢の税理士に向け、「支えてくれた家族、学校、友人に感謝したい。専門学校卒業までに残り4科目の合格を目指す」と力を込めた。

