福島のニュース
「孫の結婚式に参加したい」「庭の雪かきを手伝ってほしい」。身の回りには公的サービスでは解決できない困り事がたくさんある。こうした悩みを抱える高齢者や障害者と、地域の働き手をつなぐ保険外生活支援マッチングサービスを提供している。
小林しのぶ理事長(46)は介護福祉士やケアマネジャーとして働いていた。高齢者らの願いを介護保険の制度上ではかなえられない「制度の壁」を痛感。働く意欲のある人材とつなぐことで双方を笑顔にしたいと考えた。
フルタイム勤務が困難な子育て世代、まだまだ元気なシニア世代ら経験や能力を生かしたい人を「認定コンシェルジュ」として登録。困り事を持つ人との相性、コンシェルジュの得意分野を重視しながらマッチングを行い、生活を後押ししている。現在では、福島県内の20代から80代までの約190人がコンシェルジュとして活躍している。
今年からは運営する訪問介護事業所で介護タクシー事業に乗り出した。県の住宅確保要配慮者居住支援法人の指定を受け、高齢などが理由で住宅の賃貸契約を結ぶことができない人の支援にも当たっている。小林理事長は「働きたいという気持ちに耳を傾けながら、高齢者や障害者が頼れる存在になっていけたらうれしい」と語った。■メモ
▽設
立=2018(平成30)年5月▽理事長
=小林しのぶ▽従業員数=12人▽住
所=会津若松市中央3の5の29▽電話番号=0242(93)7272

