福島市の福島西高生が石川県輪島市訪問 アートで被災者激励 張り子の絵付けで交流

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福島市の福島西高生が石川県輪島市訪問 アートで被災者激励 張り子の絵付けで交流

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能登半島地震の被災者をアートで励まそうと、福島市の福島西高デザイン科学科ビジュアルデザイン(VD)コースの生徒は17日、石川県輪島市の応急仮設住宅を訪れた。地元の門前高の生徒と共に張り子の絵付けなどを通して住民と触れ合い、被災地に笑顔を届けた。
同学科の生徒有志は昨年12月も能登を訪ね、門前高の生徒や住民と交流した。今年度はつながりを保とうと、生徒が地域に出向く授業「出張!デザカ」として活動している。VDコースの全2年生16人、授業の一環で仮設住宅を訪問している門前高の2年生5人が準備に携わった。
17日は福島西高から阿部真綾さん、岩楯苺佳さん、薄祐麻さん、小島瑞希さん、武藤春香さん、門馬七奈さんの6人が現地に入り集会所で交流会に臨んだ。雨風の強いあいにくの天気だったが、お年寄りを中心に約30人が来場した。生徒は住民と話しながら絵付けをサポートし、福島、石川両県の方言に関するクイズや餅の振る舞いを繰り広げた。住民は「遠い所からよく来てくれたね」「楽しかった」と笑顔を見せた。
活動後は生徒同士で意見交換した。福島西高の生徒は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興が進む福島県の様子、門前高の生徒は昨年1月の地震や夏の豪雨で避難した際の様子などを語り合った。
VDコースのリーダーを務める門馬さんは「住民の皆さんを楽しませるつもりが、温かく迎えてもらって一緒に楽しんでしまった」と振り返った。先輩から活動を引き継ぎ、「私たちの代で、新しいつながりが生まれた。一回きりで終わらせず、実りある活動になった」と充実感を口にした。