地裁若松、監護者性交等の被告に懲役10年判決 「性犯罪は心の殺人」 自身も幼少期性虐待被害 被害者母

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福島のニュース


養子の女性にみだらな行為をしたとして監護者性交等などの罪に問われた男(50)の判決公判は24日、地裁会津若松支部(佐藤久貴裁判長)で開かれた。佐藤裁判長は男に懲役10年(求刑懲役12年)を言い渡した。被害者の母親は「性犯罪は心の殺人」と強調し「事件発覚から時が止まっている。家族の心をバラバラにしたのに10年ではあまりにも短すぎる」と声を震わせた。
女性の母親は被告と2015(平成27)年に再婚した。女性は前夫との間の子で、15歳の時に養子縁組をした。事件が明るみに出たのは今年8月。男が娘と黙って外出しようとしたのを不審に思った。娘に男との通信アプリ「LINE(ライン)」のトーク履歴を見せるよう説得すると、男から娘に対して性行為を持ちかけるメッセージが送られていた。
自身も幼少期に当時、実母が交際していた男から長期間にわたって性的虐待を受けていた。「誰かに言えば『母親を殺す』」と脅され、誰にも打ち明けられなかった。心身の限界で母に打ち明けた時、心ない言葉に傷付けられた。事件発覚時を振り返り、「『もう大丈夫。言ってくれてありがとう』と娘を抱きしめられたのは自分自身の経験があったから」とし、「親の言葉はずっと心に残る。寄り添った言葉かけをしてほしい」と語った。
女性は13~15歳の間に被害を受けていたとされる。佐藤裁判長は判決理由で、「長年かつ常習的に性交に及んだ行為は醜悪かつ卑劣」と断じた。母親は「出所した際、被害者と被害者家族が再び危険にさらされないよう施設に収容する仕組みづくりや性犯罪の厳罰化を求めたい」と訴えた。