福島のニュース
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生からの復興に向け、地域住民が「継往開来」を重ね、歩みを着実に進める1年だった。福島県の双葉郡南部では新たなリーダーが誕生するなど新風が吹き込む年でもあった。
広野、富岡両町で町長選、楢葉町で町議選が行われた。11月、広野町長選で新人の小松和真氏が初当選を果たした。町内の広野火力発電所は2号機が9月で廃止となった。1~4号機の跡地利用など山積する町の課題への対応が求められる。広野火発を運営するJERA(ジェラ)は町と協議し、2026年度末までに跡地利用の方向性を示す方針だ。
国内初開催となる聴覚障害者の国際スポーツ大会「東京デフリンピック」は11月、Jヴィレッジ(楢葉・広野町)を会場にサッカー競技を行った。男子13カ国、女子4カ国が出場した。県内の児童生徒をはじめ、12日間で計1万5千人が来場。手話を交えた声援を送り共生社会について考えた。日本は男女で準優勝し、競技初のメダルを獲得した。
富岡町では5月にとみおかワイナリー、10月に自転車店タートルサイクルがオープン。川内村では11月、複合まちなか拠点うまわーるが開所した。ワインや自転車、ワーケーションなど新たな文化が形成されている。
川内村ではこれまでの復興事業を検証する作業が本格化した。国の補助金を活用し、計530億円を充てた延べ約1500事業を46項目に分けて継続の必要性や事業の優先度などを判断する。今年度中に結果を取りまとめる方針だ。来年度から第3期復興・創生期間に入るのを踏まえ、これまで駆け抜けてきた約15年を振り返り、今後の村づくりや国への予算要求に役立てる。
楢葉町は9月で避難指示解除から10年が過ぎた。広野町は町制施行85周年、富岡町は合併70周年、ふたば未来学園(広野町)は創立10周年と、各地で歩みを振り返る節目を迎えた。それぞれ式典が行われ、各参加者はよりよい未来の開拓に向けた誓いを共有した。(相双版)

