戦後80年 戦争体験集を出版 みなみそうま九条の会 福島県ゆかりの戦争体験者52人の思い伝える

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戦後80年 戦争体験集を出版 みなみそうま九条の会 福島県ゆかりの戦争体験者52人の思い伝える

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「みなみそうま九条の会」(旧はらまち九条の会、田中徳雲会長)は福島県南相馬、相馬両市ゆかりの戦争体験者52人の証言をまとめた冊子「私の戦争体験―80年前、南相馬市でも戦争がありました―」を出版した。戦後80年の節目に、体験者一人一人の思いを改めて広く伝え、恒久的な平和の実現につなげたいとしている。
みなみそうま九条の会の前身「はらまち九条の会」は2005(平成17)年12月に設立された。以来、定期的に会報を発行し、これまでに430号を数える。今回、戦後80年と会設立20周年を記念し、冊子には会報に掲載された戦争体験者の証言を全111ページに収録した。
開拓団として満州に入植し、終戦直前にソ連軍に攻め込まれて恐怖の中を逃げ惑った相馬市の女性の体験や、原町飛行場で終戦まで記録係を務めた南相馬市の男性の言葉などがつづられている。空襲体験のある画家の朝倉悠三さん(故人)が、生前に平和への願いを込めて絵本を発行した思いも紹介。巻末には戦争に関する用語解説も付け、若い世代に理解しやすい構成とした。
長年、会報の取材・執筆を担当し、今回の冊子編集を担ったのは、事務局を務める元高校社会科教諭の山崎健一さん(80)=福島市=。南相馬市出身で、山崎さんの母も戦争体験者として冊子の中で証言している。山崎さんは「若い人たちに読んでほしい。先人の証言を後世に引き継ぎ、恒久的な平和を実現してほしい」と願っている。
冊子は1冊千円(税込み)。南相馬市原町区のおおうち書店で取り扱っている。






山崎さんは高校教員時代の1982(昭和57)年、長崎、広島で被爆した相双地区在住者から1年をかけて聞き取りを行い、被爆体験談集「私も証言する―ヒロシマ・ナガサキのこと―」も出版している。