第11回ふくしま産業賞 特別賞 大堀相馬焼陶吉郎窯(福島県浪江町) 帰還し再建後継育成

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第11回ふくしま産業賞 特別賞 大堀相馬焼陶吉郎窯(福島県浪江町) 帰還し再建後継育成

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福島県浪江町大堀地区に300年以上前から伝わるとされる国指定の伝統工芸品・大堀相馬焼の作品づくりに励む。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に伴う避難を経て、地区内に帰還した唯一の窯元だ。「伝統は大堀にある」との信念を掲げ、産地形成や後継者育成に取り組んでいる。
大堀相馬焼は疾走する馬の絵付けや表面に細かく入った「青ひび」、保温に優れた二重構造が特長。原発事故を受けいわき市四倉町に拠点を移した。避難指示解除後、昨年1月に大堀地区に工房を再建。作品制作や販売、展覧会などを通して伝統をつないでいる。今後は販路の拡大にも力を注ぐ方針だ。
4月からは郡山市出身の伊藤礼香さん(24)と神奈川県出身の青木映真さん(22)の若者2人を受け入れ、後継者の育成を本格化させている。町によると、大堀地区には震災と原発事故発生前まで20軒超の窯元が居を構えていたが、長期避難などで廃業が相次ぎ、現在は12軒が町外で作陶を続ける。担い手不足が課題となる中、5年で10人の若い世代を迎え入れる計画。大堀に工房や店を構える窯元に育て上げ、地域の伝統産業を守り抜く考えだ。
窯主の近藤学さん(71)は「作陶や後継者育成の活動を通じ、交流人口拡大や雇用創出、地場産業発展に貢献したい」と語った。■メモ▽創

業=1760(宝暦10)年▽窯

主=近藤学▽従業員数=5人▽住

所=浪江町大堀字後畑98の1▽電話番号=090(2604)9890