全国高校サッカー 福島県代表の尚志4強 仲間信じ電光石火 FW臼井2戦連続決勝点 14年ぶり国立のピッチへ

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全国高校サッカー 福島県代表の尚志4強 仲間信じ電光石火 FW臼井2戦連続決勝点 14年ぶり国立のピッチへ

福島のニュース


国立競技場への切符を懸けた一戦は、えんじ色のユニホームに軍配が上がった。4日にさいたま市の浦和駒場スタジアムで行われた全国高校サッカー選手権大会準々決勝。互いに攻撃的なパスサッカーがせめぎ合う中、一瞬の好機を逃さなかった福島県代表の尚志が夏のリベンジに燃える帝京長岡との激戦を制した。憧れた先輩たちの4強入りに並んだイレブン。「自分たちが歴史を塗り替える」。チームとして14年ぶりに立つ「聖地」での戦いに向け思いを一つにしていた。
ピッチを切り裂く電光石火の攻撃にスタジアムは熱狂の渦に包まれた。「根木が抜け出したらチャンスがある。そう信じて走った」。2戦連続で決勝のゴールを奪った尚志のFW臼井蒼悟(3年)は、後半の鮮やかなショートカウンターの場面を振り返った。
試合時間の4分の3を過ぎても均衡を破れない苦しい展開となった。互いに焦りが見え始めた後半21分、MF田上真大(同)がライン際でボールを奪取し、攻守が切り替わった。その瞬間、裏に抜け出したのはFW根木翔大(同)だった。瞬く間に左サイドを駆け上がる。ゴールを見据える一方で中央を疾走する背番号7の姿も見逃さなかった。「臼井なら出せば必ず決めてくれる」。根木の思いが込められたラストパスを受けた臼井は相手GKが前に出たのを確認してシュート。3回戦に続いて勝利の立役者となった。試合前日、仲村浩二監督が「一瞬の隙を突けるかどうか」と分析した通り、各自の瞬時の判断が勝敗を分けた。
帝京長岡は昨年夏の全国高校総体(インターハイ)準々決勝だけでなく、2018(平成30)年度の第97回大会でも接戦となった。雪辱を果たそうとする難敵を上回り、7年ぶりの準決勝進出を支えたのは、メンバーの飽くなき向上心だった。仲村監督は「やめろと言うまで練習をやめない」と笑みをこぼす。努力家で主将のDF西村圭人(3年)を中心に全員がサッカーに対する強い思いを持つのが現チームの強みという。
「尚志ファミリーを国立の舞台に連れて行くことができた」。そう言って胸を張る臼井。7年前は建て替えで使えなかった国立競技場のピッチにチームとして14年ぶりに立つ。決戦を前に「厳しい戦いになる。自分たちのサッカーは変えずにもっとハードワークして、決勝に行きたい」とさらなる勝利への思いを語った。■神村学園(鹿児島)と準決勝
夏のリベンジ誓う
次戦は全国高校総体(インターハイ)準決勝で敗れた神村学園(鹿児島)と再び相まみえる。イレブンは「夏のリベンジを果たし、自分たちが4強の壁を越える」と闘志を燃やす。
現チームは染野唯月(現東京ヴェルディ)を擁し、攻撃的なパスサッカーで2018(平成30)年度大会で準決勝まで進出した尚志に憧れたメンバーが多い。それだけに過去に同校が阻まれ続けた「4強超え」への思いは強い。
スタンドに駆け付けた生徒や保護者らも選手たちの快進撃を後押しした。決勝点を挙げた臼井の父徹郎さん(47)は「みんなでつないだボールを決めてくれた」と歓喜し、さらなる活躍を願った。保護者会副会長の小曽納進一さん(49)は準決勝に向け、「勝ち負け関係なく笑顔で楽しんでほしい」と自然体でのプレーを期待した。