福島のニュース
電気使用量を抑えて金属類を溶かす「高効率誘導炉」を開発した。自動車部品などを作る鋳造業界に卸し、エネルギーコスト削減や脱炭素につなげている。
鋳造は鉄などの金属を溶かして形を作る製造方法。溶解温度は約1600度に達するため、誘導炉を使った溶解は電力を大量に消費する課題を抱えていた。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生直後の電力逼[ひっ]迫[ぱく]も、より効率性に優れた設備開発の重要性が増すきっかけになった。
誘導炉製造の実績が半世紀近くある中、新たな取り組みで成果を出すのは困難も伴った。設備稼働データを分析し、電磁界解析などのデータと組み合わせ、炉内の熱変換効率を高める方法を探った。約3年を経て年間省エネ効果9%を実現。操業状況によって異なるが、標準的な誘導炉1台当たり年間数百万円の電気代削減につながっている。
溶解時間短縮なども目指し、次なる誘導炉開発に着手している。安藤秀泰社長(58)は「技術革新を通じ、お客さまのさらなる生産性向上と地域産業発展に貢献したい」と意気込む。
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北芝電機は第4回ふくしま産業賞で特別賞を受けた。■メモ▷設
立=1950(昭和25)年2月▷社
長=安藤秀泰▷従業員数=577人▷住
所=福島市松川町字天王原9▷電話番号=024(537)2121

