震災・原発事故15年 国道399号 浪江ー飯舘13キロにバイパス 福島県が方針 東北中央道アクセス改善へ

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震災・原発事故15年 国道399号 浪江ー飯舘13キロにバイパス 福島県が方針 東北中央道アクセス改善へ

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福島県は新年度、県管理道路の整備・管理計画で地域連携道路に位置付ける国道399号の浪江―飯舘工区約13キロでバイパス整備を事業化する方針を固めた。カーブや急勾配、道路幅が狭い場所が多く、大型車などの通行が困難な場所もあったが、トンネルを2カ所に新設するなど大部分で新しいルートを設けることで解消を図る。被災地の工業団地や復興拠点などと東北中央自動車道とのアクセスを改善し、第3期復興・創生期間の産業復興や住民帰還を後押しする。7日の県公共事業評価委員会で示した。
国道399号で整備される新たなバイパスの予定経路などは【地図】の通り。浪江町津島から飯舘村飯樋までの約13キロが対象となる。四つの工区に分かれ、現道を利用しながら多くの区域で新たな道路の整備を想定している。浪江町側の500メートルと飯舘村側の1・5キロについてはつづら折りの難所であることからトンネルを設け、車両が円滑に通行できるようにする。
現在は狭い地点で道幅が5メートルと大型車両の対面通行が困難な区間もある。基本的に全区間で片側1車線に拡幅し、物流や工事関係の車両も円滑に通行できるようにする。現在は冬季に車両がスタックやスリップする危険性も高いが、バイパス整備や道路の改良が完了すれば、安全性が大幅に高まるとみられる。現在は浪江町津島地区から東北中央自動車道霊山飯舘インターチェンジ(IC)まで50分以上を要するが、7分ほど短縮する見込みだ。総事業費は455億円に上る見通しで、国の交付金を活用する方針。
原発事故に伴う帰還困難区域の解除が進む中、路線周辺の自治体からは改良を求める声が上がっていた。飯舘村では深谷地区で産業団地整備が進み、長泥地区で大規模農業が始まっている。阿武隈山系を縦断する同路線は「あぶくまロマンチック街道」と呼ばれ、沿線自治体が自然や歴史の魅力を発信してきた。飯舘村でカフェを営む田中久美子さんは「利便性が向上し、地域の活性化につながってほしい」と語った。
県道路整備課は「できる限り早期に整備し、観光や商工業の復興を後押ししたい」としている。