そのメール、本当に社長? 従業員への指示装う 現金振り込みや機密送信 福島県内で確認

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そのメール、本当に社長? 従業員への指示装う 現金振り込みや機密送信 福島県内で確認

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企業の社長から従業員への指示を装い、現金をだまし取ろうとする詐欺メールが福島県内で出回り始め、県内3地銀などが顧客らに注意喚起を促している。昨年末ごろから全国的に広がったビジネス詐欺メールの一種で、「CEO(最高経営責任者)詐欺」と呼ばれる。実在する社長名を使って巧みな文面で組織トップからの指示と見せかけ、現金振り込みや機密情報の送信などを指示する。県内での実害は確認されていないが、県警本部も警戒を呼びかけている。■地銀などが注意喚起
「商談に必要なため、至急振込をお願いします。手続きは後回しで構いません」
CEO詐欺の文面の一例だ。対応をせかすような言葉で受け取った側に考える時間を与えず、通常の社内確認を省かせようと働きかける傾向がある。
東邦銀行は年明け、企業の社長や役員に成り済ましたメールに警戒を促すメッセージを、ホームページに公開した。よく使われる文言として、「至急」「戻ったら説明」などを挙げて手口を例示。指示には絶対に従わないよう訴えている。
業務利用のために交流サイト(SNS)のグループを作成させ、グループに招待するためのQRコードの返信を求めるケースも。返信すると、現金の振り込みを要求されるという。東邦銀行は内容に不自然な点があれば、社長や役員本人に電話して確認したり、メールの添付ファイルを開かないよう徹底したりすることを呼びかけている。
福島、大東の両行は被害の未然防止に向け、昨年末に行員向けに注意を促した。大東は近く、ホームページで利用者向けの周知も予定している。会津若松市の竹田綜合病院などを運営する竹田健康財団は7日、ホームページに注意喚起のメッセージを掲示した。
企業の従業員だけでなく、個人のアドレスに届く事例も確認されている。県警本部サイバー犯罪対策課は個人ができる対策として、(1)不用意にリンクを開かない(2)個人情報を安易に入力しない―などを挙げる。事業者にはメールアドレスのドメイン(インターネット上の住所)認証技術の導入などを促している。大津聡次席は「内容に違和感を抱いたら、まずは身近な人や警察に相談してほしい」と話している。