柏崎刈羽原発 稲垣所長に聞く 福島の経験忘れない

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柏崎刈羽原発 稲垣所長に聞く 福島の経験忘れない

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8日に福島県の報道陣の取材に応じた柏崎刈羽原発(新潟県)の稲垣武之所長は、再稼働を通して福島の復興に貢献するとの考えを示した。
―福島第1原発事故後は復旧班長として現場に立った。事故の教訓をどう生かすか。
「津波で建屋が浸水し、電源が失われていった当時の様子を覚えている。暗闇で計測制御がままならなかったのが問題だ。柏崎刈羽では、電源を多層的に用意し、万が一、炉心が損傷しても放射性物質の放出を遅らせる設備を整えた。最後に重要になるのは人だ。所長に意思決定が集中した以前の指揮系統を見直し、訓練を繰り返している」
―2012(平成24)年3月以来、14年ぶりの再稼働となる。
「半数の6、7号機運転員が実際の運転を経験しておらず、稼働中の原発などで研修を積んでいる。不具合を想定しながら一歩一歩確実に進めたい。問題が起きれば、地元の方々からの大きな期待に反することになる。安全の向上に終わりはない」
―福島県民の県内外への避難者は昨年11月現在で2万7千人に上る。古里に帰還できない住民がいる中で、どのような思いで運転に当たるか。
「おわびを申し上げるしかない。非常に厳しい経験を忘れたことはない。福島の復興が一丁目一番地だ。廃炉の完遂には大きな投資が必要。廃炉に向けた技術的な交流につながる可能性もある。福島の復興に少しでも貢献したい」