【2026ふくしま衆院選 急転直下】◇中◇ 揺らぐ野党の結集軸 「接着剤」連合福島は苦悩

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【2026ふくしま衆院選 急転直下】◇中◇ 揺らぐ野党の結集軸 「接着剤」連合福島は苦悩

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福島県政界で強固だった「反自民・非共産」の野党結集軸が揺れている。昨年11月の福島市長選を巡り立憲民主党県連と連合福島の関係が悪化していたところに、今回の立民と公明党による新党「中道改革連合」結成が降って湧いたためだ。連合福島、立民県連、国民民主党県連、社民党県連、県議会会派「県民連合」で結束してきた5者協議会は現在、新党に合流する立民を除いた「4者協」に変容。国民民主は次期衆院選福島県4区に独自候補を擁立した。自民党候補との一騎打ちの構図に持ち込むため、5者協の接着剤となってきた連合福島は苦悩の色を濃くする。(文中敬称略)■ひび
5者協を構成する組織の幹部は17日午前、福島市に集まった。立民、国民民主両県連にとって最大の支援組織である連合福島の候補者支援方針を確認するためだ。ただ、立民県連は招かれず、4者での協議となった。立民の現職4人全員を推薦するのか、決定は20日に持ち越された。
立民県連と連合福島の関係にひびが入ったのは、昨年11月の福島市長選で立民の一部議員が連合福島の推薦候補ではなく、対立候補を応援したのがきっかけだ。それ以降、関係凍結が続いてきた。衆院選を目前に控え立民県連は17日、市長選を巡る検証結果を連合福島に報告した。一日も早く関係修復を図り、労組を束ねる連合福島の後ろ盾を得ようとしている。
連合福島としては、2024(令和6)年10月の前回衆院選で5者協の枠組みで支援した立民現職については、地方組織の意向を確認し貢献度などを踏まえた上で支援するかどうかを判断する方針だ。連合福島会長の沢田精一は「5者協では『人物重視・候補者本位』の方針で候補者を擁立してきた」と強調。立民県連と関係が冷え込んだとはいえ、新党に参加する立民出身者を推す余地を残した、とも言える。
ただ、労組が支援する政党と公明が手を組むのは1994(平成6)年結党の新進党以来、32年ぶりだ。沢田は公明県本部との連携について「分からない部分が多い。新党の動きを注視したい」と中央政界の動きや連合の方針などを慎重に見極める構えだ。■強気
連合福島の悩みの種は立民県連だけではない。5者協の一角をなす国民民主県連は、立民現職がいる福島県4区に独自候補を擁立した。17日の「4者協」で初めて公式に報告された。少なくとも4区では労組票が立民と国民で割れるとの懸念が広がる。
前回衆院選、昨年7月の参院選での国民民主の躍進を背景に、さらに比例票を掘り起こすために独自候補擁立にかじを切った。国民民主県連代表代行の渡部優生は「国民民主に期待する県内の有権者に、選択肢を示すのも公党としての責任だ」と強気だ。
一方、社民県連は5者協の枠組みでの決定方針に沿って対応する意向だ。■距離
時を同じくして立民県連幹部は17日午前、郡山市で公明県本部の幹部と膝を突き合わせた。立民と公明による新党結成後初めての会合で、衆院選での連携に向けて協議を重ねることで一致した。
立民県連にとっては、これまでの衆院選で自民候補の得票に含まれていた「公明票」を剝がし、新党に合流する立民出身者に回すことができれば勝ち筋が見えてくる。立民県連幹事長の宮下雅志は「政治理念と目指すべき社会像は一致している」と歩み寄る。
新たなパートナーとなる公明県本部幹事長の伊藤達也は「立民県連と緊密に連絡したい」と前向きだ。県政与党を掲げて連携してきた自民との距離が確実に離れようとしている。