福島県郡山市・受験生交通死亡事故22日で1年 飲酒運転 後絶たず

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福島県郡山市・受験生交通死亡事故22日で1年 飲酒運転 後絶たず

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福島県郡山市のJR郡山駅西口で昨年1月、大阪府から受験で訪れていた女性=当時(19)=が飲酒運転の車にはねられ、死亡した事故から22日で1年となる。県警は昨年、297人(前年比37人増)を道交法違反(酒気帯び運転)容疑などで摘発した。飲酒運転事故により女性を含め7人(前年ゼロ)が命を失い、悪質運転が後を絶たない。県警は引き続き、取り締まりなどを強化し、飲酒運転の撲滅を目指す。
県警は昨年の摘発者増加について「事故後、全県で検問など取り締まりを強化したため」と分析。事故現場を管轄する郡山署は事故を受け、飲酒運転が疑われる車に対し、積極的に停車を呼びかけるなど取り締まりに力を入れてきた。
飲酒運転の摘発者に事情をただすと「運転代行が捕まらなかったから」、「駐車場で寝てから帰宅しようとしたが、駐車料金が上がるのを避けようと思った」など身勝手な理由だった。中には「飲酒はしたが、郡山の事故のように人はひいていない」との趣旨の供述をする者もいた。
県警は事故後、毎月22日を「飲酒運転根絶取組強化日」に定め取り締まりなどを強化してきた。今後は実施日を22日に固定せず、飲酒運転が起きやすい週末や月末に変更し、効果的な取り締まりを行う方針。
事故から1年になるのを前に、地域住民有志が事故現場近くに新しい献花台を設けた。
事故発生以来、現場には多くの花やぬいぐるみ、飲み物が手向けられてきたが、カラスのふんにまみれ手つかずの状況が続いていた。本町第一町会支部長の菊池正敏さん(58)が献花台を新設しようと立ち上がった。息子の大学浪人を見守ってきた経験が、浪人生活を経て大学受験のために訪れていた女性の姿と重なり、居ても立ってもいられなくなった。
いとこの大工、大和田正さん(55)に献花台の制作を依頼。近くで写真館を営む旧友の小林志郎さん(59)や駅前周辺の町内会に声を掛け、18日に屋根付きの献花台を設置した。汚れた造花やぬいぐるみを洗浄し、供え直した。
菊池さんは22日に現場で女性を追悼する。「事件を忘れてはならない」と言葉に力を込めた。