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福島県いわき市ゆかりのノンフィクション作家・川内有緒さんらが制作したドキュメンタリー映画「ロッコク・キッチン」の福島先行上映会は31日、富岡町文化交流センター学びの森で開かれた。
ロッコク・キッチンは東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の発生後、浜通りを通る国道6号(通称・ロッコク)沿いの住民が日々何を食べ、何を思い生きているのかを取材し、エッセーやドキュメンタリー映画を制作するプロジェクト。川内さんや映画監督の三好大輔さんら5人のチームで取り組んできた。
訪日客向けツアーを企画し双葉町などの現状を伝えるインド出身の女性、南相馬市に開いた「おれたちの伝承館」で被災者の思いを受け止める男性、大熊町の祖母宅跡地で本屋を営む男性の3人を軸に、さまざまな立場で思いを抱く人々が生きる地域の今を表した。復興の状況や原発事故被害の説明、住民から集めた震災発生前のホームムービーを盛り込んだ。
午前、午後の各部に合わせて約350人が来場した。それぞれ上映後は川内さん、三好さんが舞台あいさつし制作の経緯や思い出を語った。川内さんは「多くの方に協力いただいた。やっと形になり、見てもらえるのは緊張したがホッとした」と笑顔を見せた。
友人と訪れた広野町の生田目琴乃さん(ふたば未来学園高1年)は「発災時は1歳で記憶がない。震災に対し現実感がなかったが、人々の暮らしを通じてどんな出来事だったか想像しやすくなった」と話した。■14日から全国上映
2月14日から全国の劇場で順次上映される。県内は3月13日から1週間、福島市のフォーラム福島、いわき市のまちポレいわきで公開する。14日は両劇場で舞台あいさつを催す。

