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スポーツ競技「バトントワーリング」の普及を通して被災地ににぎわいを生み出す活動が福島県楢葉町で始まった。元世界チャンピオンの簾田武志さん(48)が地元の子どもを指導する。1日、町芸能発表会で初舞台に立った。競技が浸透していない福島県の状況を踏まえ、魅力を広めようと同町に移住。今後、各地のイベントなどに積極的に出演していく。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から間もなく15年を迎える地域の発展に貢献する。
バトントワーリングは金属の棒「バトン」を回したり、空中に投げたりして演技する。簾田さんはブラジル生まれ、愛知県育ち。2歳から競技を始め、全日本選手権に計11回出場。世界選手権にも計7回臨み、金メダルを2度獲得した。
東京都や宮城県で「さくらバトンクラブ」を設立し、子どもの指導にも携わる。簾田さんによると、県内にはバトントワーリングの団体などがなく、「競技の素晴らしさを福島でも伝えたい」と、母が住んでいる福島県いわき市の隣町に、昨年6月に移り住み、教室を開いた。
昨年10月から週1回、楢葉小で3歳から8歳までの計13人を指導している。「体を目いっぱい使い、表現力や協調性が身につく」と競技の利点を説明し、「楽しさを広めたい」と見据える。1日は初舞台を堂々と演じた教え子を見つめ、「100点満点」と称賛。自身も演技を披露し、会場を盛り上げた。
今後は教室の生徒を募集しながら、双葉郡を中心にイベントで子どもと演技を披露していく計画だ。「競技を通じて人を笑顔にし、喜んでもらえるパフォーマーを育てていく。双葉郡の復興に関わっていきたい」と青写真を描く。

