福島のニュース
福島県南相馬市はJR常磐線鹿島駅の駅舎利活用に関する整備計画の素案をまとめた。鉄道利用者の待合所や交流スペース、移住検討者の宿泊機能を備え、地域への愛着を育む施設を目指す。20日まで、市ホームページなどでパブリックコメント(意見公募)を実施している。
待合、交流、移住体験の三つのゾーンに分けて整備する。待合ゾーンは、鉄道利用者が待つ場所としてベンチを設置し、鹿島区の事業者の商品などを販売するショップや地域の情報を発信できるスペースを作る。
駅の無人化に伴い不要になった駅員室などに交流、移住体験のゾーンを設ける。交流ゾーンには椅子と机を用意し、高校生らの自習や地元団体の活動場所としての利用を想定する。移住体験ゾーンで移住検討者の1週間程度の長期滞在を受け入れ、最大4人が泊まれる。市内巡りや住民とのマッチングなどの企画と合わせて宿泊を提案する予定。
駅前も整備し、これまで導線がなく危険だった駅前広場をロータリー化する。11台程度の駅利用者用駐車場を新たに設けられるよう、付近にある既存駐車場の管理者と協議している。
建設費は1億8050万円で、開業後の維持管理費は年間822万円を想定する。運営方法として当初は地域おこし協力隊員に任せ、将来的には指定管理者制度を活用する見込み。
今年度中に整備計画を策定する。2026年度に設計し、2027年度にJR東日本と駅舎の譲渡に関する協定を結ぶ。老朽化への対応などを含めた改修工事を行い、2028年度のオープンを目指す。工事中は現在の駅舎は利用できず、仮の改札口を設ける予定。
鹿島駅は、老朽化と地震による損傷でJR東日本が駅舎の建て替えとコンパクト化を検討していた。地元住民の反対や不安の声があり、市が駅舎の利活用に向けた検討会議やワークショップを開催。市民の意見を参考に、整備計画の素案を作った。

