福島県予算1兆2606億円 2026年度、前年度比212億円減 住民帰還事業を拡大

  • [エリア]
福島県予算1兆2606億円 2026年度、前年度比212億円減 住民帰還事業を拡大

福島のニュース


内堀雅雄知事は4日、福島県の2026(令和8)年度当初予算案を発表した。一般会計は1兆2606億700万円。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に伴い、住民帰還が進んでいない被災地での暮らしの再生や絆づくり、産業推進などを重視する事業を拡大する。さらに人口減少対策、激甚・頻発化する自然災害に備えた防災力強化などを手厚くし、「共創で歩む復興創生予算」と位置付けた。産学官のあらゆる主体と連携し、復興と地方創生を両輪で推進する予算編成とした。
2025年度から212億円(1・7%)減少した。一般会計当初予算案の減少は2年ぶり。震災と原発事故発生後に予算規模が膨らんだ2012(平成24)年度以降で3番目に少ない。2026年度は第3期復興・創生期間の初年度で、被災12市町村を中心とした道路整備などの公共事業が本格工事前の調査・設計業務が主となる。このため復興・創生分の予算は過去最少の1970億100万円で、前年度と比べ687億円(25・9%)減となった。
原発事故に伴う帰還困難区域のうち特定帰還居住区域の避難指示解除を巡り、政府が掲げる2020年代の希望者全員の帰還目標まで残り4年となる。暮らしの再生などに加え、営農再開の加速化や広域的な高付加価値産地の創出を支援する事業に37億円、水産業関係者のなりわい継続や生産拡大に向けた水産業再生推進総合対策事業に6億1千万円を計上した。
避難者支援の体制強化に向け、生活拠点課を避難者支援課に統合し、避難者生活支援課に改める。避難者一人一人の生活や実情に応じた帰還や生活再建の支援に取り組む。移住・定住や風評・風化対策の推進に向け、避難地域復興課と風評・風化戦略室の人員をそれぞれ増やす。
福島県の人口流出に歯止めがかからない深刻な状況を受け、人口減少対策関連予算として前年度から102億円増の741億円を充てる。昨年7月に立ち上げた「ふくしま共創チーム」で集約した若者の意見を人口減対策に反映させた。自然減対策では大規模イベントの開催など出会いの場を創出する事業に4億6千万円、社会減対策では中小企業の賃金上昇を支援する事業に4億5千万円を付けた。
県庁で記者会見した内堀知事は「2026年度は県政150周年の大きな節目を迎える重要な一年」と強調し、「誰もが活躍できる福島ならではの県づくりに向け、復興再生、地方創生を一層推進するとともに、長引く物価高への対応や防災力の強化、デジタル変革なども推進していく」と述べた。