ミラノ・コルティナ2026 西沢、攻め貫く ターン、エアで存在感

  • [エリア] 北塩原村 猪苗代町
ミラノ・コルティナ2026 西沢、攻め貫く ターン、エアで存在感

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ミラノ・コルティナ冬季五輪フリースタイルスキー・男子モーグルで、福島県北塩原村の西沢岳人[たけと](26)=チームリステル=は幼少期から夢見た大舞台で攻めの滑りを貫いた。予選1回目での決勝進出は逃したが、世界トップレベルのターン、磨き上げたエアで存在感を示した。12日の予選2回目で決勝進出を目指す。地元の北塩原村からは「チャンスはまだまだある。次こそ決勝だ」と熱い声援が送られた。

スキー板を縦に走らせ、減速の少ないカービングターンでスピードに乗ると、第1エア(空中技)で高さのあるフルツイスト(伸身後方1回宙返り1回ひねり)を決めた。中盤まではほぼ完璧な滑り。ただ、第2エアの着地で体勢を崩した。初の五輪に「いつもより心拍数が上がっていた」。得点が伸びず、22位。ストレートで決勝に進める10位以内に入れなかった。
「出場するだけではなく、上位を狙う」。五輪を見据え、昨年夏は海外遠征に行かず、あえて地元で過ごした。猪苗代町のリステルスキーファンタジアのウオータージャンプ場でエアの精度に磨きをかけた。筋トレや有酸素運動などで基礎体力も鍛え直し、大きなコブでもぶれない下半身をつくり上げてきた。
モーグルを始めた裏磐梯小1年時から「五輪」を目標にしてきた。地元のスキー場で技術を高めるとともに、会津学鳳高時代は自宅から最寄りのJR猪苗代駅(猪苗代町)まで起伏のある約20キロを自転車で通った。競技力向上につながると思えば何でもこなした。「村で過ごした全てが五輪につながった」と言い切る。
今コースは昨季のワールドカップ(W杯)で自己最高の8位に入るなど、相性はいい。実力通りの滑りができれば決勝進出は見える。予選2回目に全てをぶつける。
■地元北塩原から大声援
西沢の地元・北塩原村の村役場本庁舎と裏磐梯ビジターセンターでパブリックビューイングが催され、村民らが画面越しに熱い声援を送った。
裏磐梯ビジターセンターには遠藤和夫村長ら約100人が集まり、応援グッズを手に大型画面でレースを見守った。西沢の体がエアで空に舞うと大きな歓声が上がった。予選1回目での決勝進出はならなかったが、遠藤村長は「次も素晴らしい滑りを期待し、熱い思いを伝えたい」と語った。
西沢の母校裏磐梯中の生徒は「不撓[ふとう]不屈」などと記した、うちわを振って応援した。1年の小林千紗さん(13)は「母校の先輩が世界の舞台に立ち、とても誇らしい。12日も西沢選手に届くよう元気に応援したい」と躍動を期待した。
パブリックビューイングは12日の予選2回目、15日のデュアルモーグルでも実施する。