インフル再流行 学校警戒 3週間後、福島県立高入試 全県で「B型」急拡大 対策徹底、受験生も自衛

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インフル再流行 学校警戒 3週間後、福島県立高入試 全県で「B型」急拡大 対策徹底、受験生も自衛

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インフルエンザB型の感染が全国的に急増し、福島県内の教育現場などでは警戒感が強まっている。各中学校は手洗い・うがい、教室内の換気などの感染対策を徹底。県立高入試の前期選抜を3週間後に控える3年生は人混みを避けるなど自衛に努める。高校生が自習に集まる公共施設も消毒に気を配る。県によると、B型の感染者は1月末以降、全体の約9割を占める。医師は昨年末ごろ流行したA型にかかった人もB型に「再感染」する恐れがあるとして、注意を促している。
県が12日に発表した今年第6週(2月2~8日)の感染状況は【表】の通り。県内48の定点医療機関から報告された感染者は2555人。1定点当たり53・23人と、過去10年間で初めて同一シーズンで2度目の警報レベル(1定点当たり30人)に達した前週からさらに20・21人増えた。
保健所の管轄地域別の流行状況をみると、1定点当たりの患者数はいわき市が107・67人と最多。県中が51・80人、県北が48・25人などと会津を除く8地域で増加。県南と南会津を除いて警報レベルとなった。
いわき市医師会長で学校医も務める、みちや内科・胃腸科の斉藤道也院長(63)は「先月後半からB型の患者が目立ち始めた」と話す。学校から家庭にウイルスが持ち込まれる場合が多く、喉の痛みを経て発熱する例がほとんどという。新型コロナも再流行の兆しを見せているとした上で「体調に異変を感じたら、無理せず医療機関を受診してほしい」と呼びかけている。
学級閉鎖や学年閉鎖、休校の措置を取っている学校数は前週から67校増えて146校に上る。いわき市の平一中は感染症対策のため教室上部の窓を常に開けて空気を入れ替えている。生徒会の保健常任委員を中心に休み時間や昼休みに各教室を巡り、換気を呼びかける。今月上旬からは感染拡大を防ぐため、部活動も中止としているという。
福島市の岳陽中は1、2年生の校内試験が近いため卒業式の全体練習を延期した。手洗い・うがい、マスク着用などは個々の判断に委ねているが、密な状況を避けたり、加湿器を各教室に置いたりと気を配る。県立高入試を控える3年の中村真子さん(15)は免疫力を高めるように、食生活にも注意している。「万全な状態で受験に臨みたい」と体調管理を心がけている。
受験生らが自習に集まる公共施設も対策を講じる。郡山市中央公民館では講義室の鍵を借りる受付窓口や階段近くに消毒液を設置している。JR郡山駅前のビッグアイ6階・市民プラザの学習スペースでも消毒液を置き、感染症の拡大防止に配慮している。
12日夕、福島市のアオウゼで参考書を読み込んでいた橘高3年の霜山朝輝さん(18)=伊達市=は理科教員を目指し、25日に関東圏の大学を受験する。試験までは人混みを避けて過ごすつもりだ。「体調管理に気を配って本番を迎えたい」と語った。■福島医大の山藤主任教授
周囲も対策、予防効果高まる
福島医大医学部感染制御学講座の山藤栄一郎主任教授(45)はインフルエンザの流行が同じシーズンに2度、警報レベルに達するのは「極めて珍しい」と今冬の感染状況の異例さを指摘する。「インフルエンザに加え、新型コロナも流行中だと認識してほしい」と注意を呼びかけている。
山藤氏は有効な感染予防対策として室内の換気やマスク着用、ワクチン接種、手洗いを挙げる。屋内の湿度を保とうとして換気がおろそかになる場合があるとし、「寒暖差がある時は、窓を少し開ける程度でいいので、常に換気してほしい」としている。「受験生本人に加え、周囲の人も対策を取ることでより高い予防効果が期待できる」と呼びかけている。