福島のニュース
福島市の民報ビルで14日に行われた第7回小中学生まちづくり大賞(ふくしまジュニアチャレンジ)の表彰式では、入賞者が持続可能な古里を考える仲間として心を通わせた。ふたば未来学園中(福島県広野町)の生徒は地場の野菜を生かし、地域に貢献したいとの熱意が共感を得た体験を基に、「想い」の大切さを説いた。立子山小(福島市)の児童は成長した自分たちが支える、元気な地域の姿を柔らかな感性で展望した。挑戦心に行動力、想像力―。それぞれが復興や人口減少と向き合うヒントを持ち帰った。■活動部門
関美菜さん(広野町・ふたば未来学園中3年)
地域への「想い」持って
「広野町はミカンが有名かな」。活動部門でグランプリに輝いた、ふたば未来学園中3年の関美菜[みな]さん(15)は休憩時間を使い他の受賞者に語りかけ、「第二のふるさと」と心を寄せる双葉郡の魅力を伝えた。
評価されたのは、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興へ歩む富岡町で培った学びの成果だ。1年生のころから、総合的な学習・探究「未来創造学」で地元の農業やまちづくりに触れてきた。
町内産のタマネギやサツマイモを用いた料理を考案し、昨夏に地元のこども食堂で試食会を開催。レシピや活動を交流サイト(SNS)でほぼ毎月、「目で見て感じた情報」として発信した。1月下旬には献立が校内の給食に採用された。
表彰式では、一連の活動を食品ロス削減や居場所づくりといったSDGs(持続可能な開発目標)とひも付け、「富岡、食で紡ぐ小さなSDGs~私たちの想いを未来へ~」と題して発表。小さな実践の積み重ねが周囲に共感を広げ、活力につながると訴えた。
中学入学を機に二本松市東和の実家を離れ、寮生活を送ってきた。卒業後は新たな挑戦として首都圏の高校に進む。「後輩をはじめ多くの人に、古里に対する『想い』を持ち、主体的に関わる意識が広まってほしい」と願いを託した。
活動部門で金賞を受けた葛尾中(葛尾村)2年の松本功記さん(14)は「SDGsを考える切り口や発信力が参考になった。来年は企画力を高め、グランプリを目指したい」と関さんから刺激を受けていた。■アイデア部門
立子山小5・6年(福島市)
観光牧場で地元に元気
「私たちは2050年からタイムマシンでやってきました。立子山がどうなっているか紹介します」。アイデア部門でグランプリを受けた立子山小の5、6年生5人は、四半世紀後の古里の姿を寸劇仕立てで発表した。6年の高橋寛晃[ひろあき]さん(12)は実現に向けて「仲間を増やしていきたい」と意気込んだ。
応募作のテーマは「2050年
立子山観光牧場にようこそ!」。高橋さんと6年の湯野川[ゆのかわ]真琴[まこと]さん(12)、5年の羽田暁士[あきと]さん(11)、斎藤汐里[しおり]さん(11)、佐久間洸斗[ひろと]さん(11)で練り上げた。福島市内でも中山間地に位置している立子山地区の課題は人口減少だと捉えた。美しい自然を生かしつつ、観光牧場を核としてレストランや高級ホテルを目当てに多くの人が集まる将来像を思い描いた。
5人は2050年には30代半ば。社会を支える中心的な年代となる。佐久間さんは「若い人がたくさんいる元気な地域になってほしい」と願い、「計画をいろいろな場面で話し、地域の方と協力して実現したい」と今後を見据えた。発表を聞き、講評した馬場雄基市長は「夢を語り合い、実現に向けて力強く一歩を踏み出してほしい」とエールを送った。

