悲劇繰り返さない 福島市の高湯温泉硫化水素中毒事故から1年 関係者、安全第一で管理 作業マニュアル順守徹底

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悲劇繰り返さない 福島市の高湯温泉硫化水素中毒事故から1年 関係者、安全第一で管理 作業マニュアル順守徹底

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福島市の高湯温泉で2025(令和7)年2月、源泉管理のため入山したホテル関係者3人が硫化水素中毒で死亡した事故から17日で1年となる。高湯温泉の各施設は再発防止に向け、温泉観光協会が策定した独自の作業マニュアルを忠実に守り、安全管理の徹底に努めている。関係者は「二度と悲劇は繰り返さない」と決意を新たにしている。
2月中旬、雪化粧の吾妻山を望む共同浴場「あったか湯」。源泉と浴場をつなぐ配管の維持管理を担う今野剛さん(64)は週1回、木の樋やパイプ内にたまった湯の花を取り除く作業をしている。木の樋のふたやパイプにあるガス抜き用の穴を開いた瞬間は高濃度の硫化水素が噴出する危険性があり、細心の注意を払う。
今野さんは全国の硫化水素事故事例や自身の経験を踏まえ、以前から安全確保に努めてきた。だが、昨年の事故を受け、防毒マスクの着用や検知警報器の所持などの防護策を一層徹底するようになった。協会の作業マニュアルは昨年12月に完成した。マニュアルに基づき作業しているという。毎年、降雪期の前に会員向けの勉強会を開き、作業手順などを確認していく。
協会は今月3日、マニュアルを日本温泉協会のホームページで公開。他の温泉地でも安全確保に向けて活用してもらいたい考えだ。遠藤淳一会長(吾妻屋)は「事故を忘れず、安全第一で管理、運営を行う」と誓う。