福島のニュース
福島県は新年度、若者の定着などで課題がある業界や地域に特化した人口減少対策を推進する。人材不足など共通の課題を抱える業界を対象にした学生との交流の機会づくり、若者の転出超過が深刻な地域の関係者による先進地視察など効果的な取り組みを後押しする。官民連携で地域創生に取り組む「ふくしま共創チーム」の企業・団体が中心となり、地域への呼びかけやきめ細かい事業を展開できるよう新たな補助制度を設ける。参画する県民や事業者らを増やしながら、県内全域で問題意識の共有を図りたい考え。
24日の2月定例県議会代表質問で内堀雅雄知事が自民党の鈴木智議員(いわき市)に答えた。新年度から実施する新たな人口減少対策の支援事業の概要は【イメージ】の通り。若者を中心とした人材の流出や高齢化などに悩む一方、対策が十分に取れていない業界や地域で効果的な対策が進むようにする。問題解決に先駆けて取り組んで課題を熟知する団体・企業にけん引役を任せるのも特徴だ。
具体的には、若年層の就業が急務の建設や医療・介護などの企業・団体、進学や就職で住民の県外への転出が著しい地域などを想定。職場環境の改善や働き方改革の推進などに向けた成功事例の情報共有が進むようにする。県内学生を対象とした地元企業・団体とのマッチングイベント開催、業種の垣根を越えたセミナーなどに業界・地域が一体で取り組めるようにする。
昨年夏に設立したふくしま共創チームでは、大学生らが中心となり、若者の還流・定着に対する課題を分析してきた。新事業に議論や聞き取りの結果をきめ細かく反映させる。中心となり活動する団体・企業に対しては、新たな補助金で活動の経費を助成する。
総務省が3日に発表した2025(令和7)年の人口移動報告では、福島県は7197人の転出超過で、東日本で最も多く、広島県に次いでワースト2位だった。若者の県外流出の抑制は喫緊の最重要課題となっている一方で人口減少対策への意識は業種や地域ごとに差があるのが現状だ。
1月現在でふくしま共創チームに加入している企業・団体は676となっている。県は当面、千を超える企業・団体の参画を目標に掲げる。県復興・総合計画課の鈴木章寛主幹兼副課長(地方創生担当)は「全県的に企業・団体が人口減少問題を考え、活動の輪が広がるようにしたい」としている。

