門下生に小栗忠順、吉田松陰、高杉晋作ら 安積艮斎の教え知って NHK大河に登場 福島県内関係者波及効果へ期待

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門下生に小栗忠順、吉田松陰、高杉晋作ら 安積艮斎の教え知って NHK大河に登場 福島県内関係者波及効果へ期待

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来年放送されるNHK大河ドラマ「逆賊の幕臣」に、現在の郡山市生まれの儒学者・安積艮斎[ごんさい]が主人公の恩師として登場が決まった24日、地元には「古里の偉人に脚光が集まる」と期待の声が広がった。主人公の幕臣・小栗忠順をはじめ、激動の幕末を生きた吉田松陰や高杉晋作らに教えを授け、世界的な視点から国の行く末を案じた艮斎。そのまなざしに光を当て、地域おこしにつなげようと、観光関係者らが企画やアイデアを練っている。
郡山市の安積国造神社には、安積艮斎記念館がある。「多くの子どもが訪れ、地元の偉人を知ってほしい」。宮司の安藤智重さん(58)は第55代宮司の三男だった艮斎ゆかりの品を集めた記念館の展示物を見渡した。先見性と柔和な人柄に引かれ、艮斎の私塾には若き知識人の熱気であふれた。安藤さんは「(艮斎は)天真爛漫[らんまん]で気さくな性格。中村雅俊さんのイメージにピッタリ」と配役を好意的に受け止め、小栗らとの師弟関係が見どころだと注目する。月刊タウン誌「街の灯こおりやま」編集長の藤村和賢さん(75)も「海外情勢に詳しく、進歩的な考え方を持っていた艮斎がどう描かれるか楽しみ」と放送開始を心待ちにした。
郡山市の観光・経済関係者は大河ドラマの波及効果を見据える。
記念館はJR郡山駅西口から徒歩で10分圏内に立地。郡山市観光協会常務理事の山口勇さん(63)は「記念館と一緒に周辺のお店などを訪れ、郡山の良さを知ってもらえるようにできないか」と望む。近隣には麓山公園や開成山公園など、郷土の歴史にまつわる名所が数多い。郡山商工会議所常務理事の佐藤嘉秀さん(67)は、作中で市内の歴史的な風景などを紹介してほしいと願う。「魅力を広められるよう、市と連携したい」と思いを語った。
椎根健雄市長は「視聴者の方には、彼が17歳まで過ごした郡山を訪れ、艮斎を育てた地元の風土に触れてほしい」とコメントした。
艮斎は二本松藩校「敬学館」の教授も務め、二本松市と縁が深い。市内の二本松南小、二本松北小などの児童は敬学館が掲げた「敬学の精神」を今も大切に心に置く。二本松商工会議所会頭の菅野京一さん(72)は「市や各団体と連携し、地域おこしやアフターDCも視野に、どのような取り組みができるか検討したい」と知恵を絞った。■安積艮斎役の中村雅俊さん
柏屋の「薄皮まんじゅう」好物
魅力ある人物演じたい
安積艮斎を演じる俳優中村雅俊さんは24日、報道陣の取材に「人として魅力のある人物を演じたい」と意気込みを語った。
―出演依頼を受けて。
「安積艮斎を知らず正直、戸惑った。混沌[こんとん]とした幕末時代、小栗忠順ら近代日本の礎を築く門人を数多く育てた重要な役。進むべき方向を指し示す道しるべとなりたい」
―福島とのゆかりはあるか。
「郡山市の老舗菓子店・柏屋には菓子『ごんさい豆』があり、艮斎は地元に親しまれている人物なのだと感じた。個人的には『薄皮まんじゅう』が好物」
―福島のファンにメッセージを。
「期待を受けてプレッシャーを感じている。楽しみにしていてほしい」