焼失の菩薩像を熱意で復元 福島・会津若松の会津工高生、3Dプリンター駆使

  • [エリア] 会津若松市 磐梯町
焼失の菩薩像を熱意で復元 福島・会津若松の会津工高生、3Dプリンター駆使

福島のニュース


福島県磐梯町の慧日寺金堂にかつて安置されていた月光菩薩像を会津若松市の会津工高生が3Dプリンターなどを使って再現した。火災で焼失した像が生徒の熱意と最新技術でよみがえった。
慧日寺は約1200年前の平安時代、高僧・徳一が開いた。金堂の本尊に薬師如来坐像、両脇に日光と月光の菩薩像が安置されていたが、度重なる火災でいずれも焼失した。町は2018(平成30)年に薬師如来坐像を復元。日光・月光菩薩像の復元も視野に、縮小模型での再現を会津工高に依頼した。
機械科3年の8人が課題研究として取り組んだ。他の仏像を3Dプリンターで製作した実績はあるが、焼失した月光菩薩像は具体的な形が分かっていない。仏像の専門家らとともに当時の姿を推定しながら、高さ約1・2メートルの樹脂製で再現を目指した。
使用した3Dプリンターで一度に製作できる大きさは約25センチ四方まで。像を頭、腕、胴体など約20パーツに分け、組み合わせた。作業時間は約300時間、無人で動く3Dプリンターの稼働は約千時間にのぼった。放課後や夏休みも作業し、月光菩薩像の険しい表情、繊細な体などを立体的に表現した。3年の横山陽翔さんは「丁寧さを心掛け、納得できる像ができた。技術を出し切った」と話した。
像は4月から町内の磐梯山慧日寺資料館で展示される。ただ、仕上げとなる塗装が施されておらず、残る日光菩薩像とともに完成を後輩に託す。
引き渡し式が27日、町中央公民館で行われた。白岩賢一郎館長は「いい出来栄えになっている。多くの人に見てほしい」と語った。