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福島市はJR福島駅東口駅前の再開発ビルに整備する公共エリア(公共棟)の床面積を1割程度削減する方向で検討に入った。建設費の高騰が続き、現計画で最大300億円程度と見込む市の財政負担が20億円程度増える可能性が生じたためだ。費用積算などの整備計画は既に7カ月遅れており、棟全体の構造を変えると工期がさらに延びるため見直しは最小限として、建物の柱となるコンベンションホールは維持する。馬場雄基市長が27日、記者会見で発表した。
公共棟の延べ床面積は昨年7月に発表した基本設計では1万4500平方メートルとしていた。具体的な削減面積や対象箇所などの詳細は今後詰める。施設の広さに加え、設備や内・外装仕様の見直しも検討する。
基本設計に基づく概算事業費は3月にまとまる見通し。20億円以上の負担増となる場合は1割を超える削減も目指すが、1~2階に整備するコンベンションホールは残す。
市は5月に見直し案を市議会に説明する方向。進捗次第では、2029(令和11)年度とするビル開業がずれ込む可能性がある。
建設物価調査会総合研究所(東京都)によると、建築資材の価格は直近5年間で37%上昇している。馬場市長は「工期を遅らせると物価上昇がさらに進む」とし、公共棟の基本構造を維持した上で計画を見直す理由を説明した。数十億円規模の削減を果たすには1割程度の面積の削減が必要とした。市民の日常利用部分など、利便性の向上につながる機能も再検討する考えを示した。
■今後への懸念
一定の理解
市民の声
福島市が再開発ビル公共棟の床面積を削減する検討を始めたことに対し、市民からは今後への懸念や判断への一定の理解を示す声が上がった。
駅前通りで整形靴・コーヒー専門店を営む大関悠人さん(41)は「規模が縮小されれば利便性や魅力を損ないかねない。完成形が見えないと、街の将来像を描きづらい」と再開発計画の行方を不安視した。市内のパート従業員渡辺めぐみさん(52)は「税金を使う以上、コスト削減はいいと思う」と受け止め、施設の具体像がどうなるかに注目する。「今の駅前は寂しい。人が集まる場所をつくってほしい」と期待した。
東口でバスを待っていた市内の主婦津田恵美子さん(68)は駅前には生活必需品がそろう環境が欠かせないと強調し、「若者が魅力を感じられることも大切」と述べ、幅広い世代に支持される施設を求めた。

