【震災・原発事故15年】福島県民世論調査 2051年までの廃炉完了「不可能」66.3%

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【震災・原発事故15年】福島県民世論調査 2051年までの廃炉完了「不可能」66.3%

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福島民報社と福島テレビが共同で実施した福島県民世論調査(第52回)は、東京電力福島第1原発の廃炉について聞いた。政府と東電が定める第1原発の廃炉工程表「中長期ロードマップ」に明記された2051年までの廃炉完了を「不可能だと思う」との回答は66・3%で過半数に達した。
廃炉完了について尋ねた回答は【グラフ①】の通り。「可能だと思う」としたのは8・4%にとどまった。不可能だと思う理由は「溶融核燃料(デブリ)の取り出しの行方が不透明」38・2%、「デブリの取り出し以外でもさまざまな作業に遅れが生じている」36・7%、「政府の関わり方が弱い」12・7%の順。「工程表のスケジュール自体に無理がある」は7・1%だった。
原発事故に伴う除染で出た土壌の県外最終処分に向け、政府は2030年ごろの最終処分候補地選定と調査の開始、2035年ごろの候補地決定を工程表に明記している。
今回の世論調査では、除染土壌の県外最終処分に向けた国の工程表通りに進むと思うかについて尋ねた。【グラフ②】の通り。工程表通りの進行を「不可能だと思う」とした回答が半数超の64・2%に上った。理由として「県内外で復興再生土の再生利用に向けた理解醸成が進んでいない」40・4%、「政府の取り組みが遅い」35・0%、「工程表のスケジュール自体に無理がある」10・4%となった。
一方、「可能だと思う」は8・5%にとどまった。「どちらとも言えない」は21・1%、「わからない」は6・3%だった。◆調査結果(かっこ内は昨年12月の前回調査と比較可能な数字)問1
3月11日で東日本大震災と原発事故の発生から丸15年となります。その記憶や教訓が風化していると感じますか。感じる
41・5%どちらかと言えば感じる
32・9%あまり感じない
12・8%まったく感じない
2・0%どちらとも言えない
10・8%問2
問1で「感じる」「どちらかと言えば感じる」と答えた人にお尋ねします。どのような場面でそう感じますか。県外の人に福島県の現状が理解されていない
17・6%いまだ多くの避難者がいる事実が忘れられている
29・1%震災や原発事故に関して話題にすることが少なくなった
32・3%県外で震災や原発事故に関する報道が少なくなった
6・1%国の復興施策が減退している
5・7%ボランティアなどで被災地を訪れる人が減った
1・5%震災時に幼かったりその後に生まれたりした世代にうまく記憶と教訓が継承できていない
1・5%県外で原発再稼働の動きが加速している
4・6%その他
1・5%問3
あなたは特にどの分野で復興が進んだと実感していますか。道路、公共施設などの整備
35・1%原発事故被災地の除染
12・7%住民の帰還
8・5%商工業の振興
3・8%農林水産業の振興
5・8%教育・文化の再生
1・8%風評の払拭
5・8%原発の廃炉作業
2・8%除染土壌の福島県外最終処分に向けた取り組み
7・5%その他
15・9%問4
復興に向け、国に一番に望む施策は何ですか。帰還困難区域の除染と避難指示解除
16・2%(11・2%)福島第1原発の廃炉と処理水対策
41・7%(34・4%)風評・風化対策
9・8%(10・8%)原子力損害の確実な賠償
5・3%(7・7%)農林水産業の振興
6・3%(8・7%)景気経済対策
6・1%(9・5%)人口減少対策
7・3%(7・5%)公共事業
1・4%(3・6%)その他
6・0%(6・5%)問5
原発事故に伴う除染で生じた土壌の県外最終処分の実現に向けて政府は2030年ごろの最終処分の候補地の選定・調査の開始、2035年ごろの候補地の決定を明記しました。この工程表通りに進むと思いますか。可能だと思う
8・5%不可能だと思う
64・2%どちらとも言えない
21・1%わからない
6・3%問6
問5で「不可能だと思う」と答えた人に伺います。どのような理由から不可能だと思いますか。県内外で「復興再生土」の再生利用に向けた理解醸成が進んでいない
40・4%政府の取り組みが遅い
35・0%工程表のスケジュール自体に無理がある
10・4%福島県の関わり方が弱い
5・8%その他
8・4%問7
政府と東京電力は福島第1原発の廃炉に向けた工程表で2051年までの廃炉完了を目指すとしていますが可能だと思いますか。可能だと思う
8・4%不可能だと思う
66・3%どちらとも言えない
18・6%わからない
6・7%問8
問7で「不可能だと思う」と答えた人に伺います。どのような理由で不可能だと思いますか。溶融核燃料(デブリ)の取り出しの行方が不透明
38・2%デブリの取り出し以外でもさまざまな作業に遅れが生じている
36・7%工程表のスケジュール自体に無理がある
7・1%政府の関わり方が弱い
12・7%福島県の関わり方が弱い
4・3%その他
1・1%【調査方法】3月6、7の両日、県内市町村の有権者数に応じて電話帳から抽出した家庭用電話にダイヤルするRTD(ランダム・テレフォンナンバー・ダイヤリング)方式で実施した。703人から完全回答を得た。男女比は男性54・5%、女性45・5%。各設問の回答の割合は小数点第2位で四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある。