福島のニュース
福島民報社は福島テレビと共同で福島県民世論調査(第52回)を実施した。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の発生から11日で15年。記憶や教訓が風化していると感じるかを尋ねたところ、「感じる」との回答は「どちらかと言えば」を含め74・4%に上った。理由は「震災や原発事故に関して話題にすることが少なくなった」が32・3%で最も多く、「いまだ多くの避難者がいる事実が忘れられている」29・1%、「県外の人に福島県の現状が理解されていない」17・6%などが続いた。記憶と教訓の継承が改めて課題として浮き彫りになった。
記憶や教訓の風化ついての回答は【グラフ①】の通り。風化を感じる理由は他に、「県外で震災や原発事故に関する報道が少なくなった」が6・1%、「国の復興施策が減退している」は5・7%、「県外で原発再稼働の動きが加速している」は4・6%だった。一方、風化を「あまり感じない」「まったく感じない」は合わせて14・8%だった。
復興が進んだと実感する分野を聞いた質問への回答は【グラフ②】の通り。「道路、公共施設などの整備」が35・1%で最も多かった。「原発事故被災地の除染」12・7%、「住民の帰還」8・5%、「除染土壌の県外最終処分に向けた取り組み」7・5%、「農林水産業の振興」5・8%、「風評の払拭」5・8%などが続いた。いまだ多くの課題が残されていると県民が感じていることをうかがわせた。
復興に向け国に望む施策を聞いたところ、「福島第1原発の廃炉と処理水対策」が41・7%で最多だった。次いで「帰還困難区域の除染と避難指示解除」16・2%、「風評・風化対策」9・8%などだった。
福島県の復興課題が山積する中、2026(令和8)年度から国の第3期復興・創生期間に入る。国は2030年度までの5年間、福島県に復興予算を集中的に投じる。2030年度末に設置期限を迎える復興庁の在り方について、高市早苗首相は6日の福島民報社などの合同インタビューで、2031年度以降も福島の復興に向けた取り組みが損なわれることのないように対応する考えを強調した。

