廃炉をやり遂げる覚悟を 東電・小早川社長が福島県の福島第1原発で訓示

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廃炉をやり遂げる覚悟を 東電・小早川社長が福島県の福島第1原発で訓示

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東京電力の小早川智明社長は11日、福島県の福島第1原発で訓示した。原発事故の記憶を次世代に継承するとともに、廃炉をやり遂げる覚悟を持ち続ける必要性を強調した。
小早川氏は、福島第1原発の新事務本館で約240人の社員を前に、廃炉作業は溶融核燃料(デブリ)の本格的取り出しという前人未到かつ難易度の高い領域に入ると指摘。その上で「廃炉の安全かつ着実な実行が復興の大前提。責任や困難さを理解した上でその役目を自ら引き受ける覚悟が必要だ」とした。福島第1原発で働く社員の約4割が事故後に入社している現状を踏まえ「事故には未来に残すべき経験や次に生かす知恵が含まれている」とし、原発事故の記憶を語り継ぐよう呼びかけた。
廃炉部門の責任者である小野明副社長・福島第1廃炉推進カンパニー最高責任者は、デブリの詳しい状態が不明な状況で取り出しという局面に突入しているとし「廃炉に関わる多くのパートナー企業と、発注者、受注者を超えた強固なワンチームの構築が欠かせない」と訴えた。秋本展秀福島復興本社代表は「われわれが地元企業や住民と関係を深め、ともに地域を作り上げていく」と復興に力を尽くす考えを重ねて示した。都内の本社では、小林喜光会長が訓示した。
訓示を前に、東日本大震災が発生した午後2時46分に黙とうをささげた。
小早川社長は訓示後、報道陣の取材に応じた。事故から15年が経過し風化が指摘される中、当時を経験した社員の思いなどを記録に残していく考えを示した。「これからの原子力産業を国内外で進めていく上でも重要な取り組みになる」との認識を示した。