福島のニュース
11日に福島市のパルセいいざかで行われた福島県の追悼復興祈念式で、安積黎明高合唱団員約30人が犠牲者への祈りと古里復興への思いを込めて献唱した。「また会おう
群青の街で―」と情感を込めて歌い上げた。透き通った声が会場に響き渡り、大切な人を失った悲しみや痛みと共に歩みを進める県民を後押しした。
未来への希望が込められている「瑠璃色の地球」と「群青」の2曲を披露した。このうち「群青」は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から生まれた合唱曲で、南相馬市小高中の生徒や教師が避難で離れ離れになった仲間を思って作った。別れの切なさや再会に向けた誓い、日常のありがたみが表現されている。
部長の中川萌風[ほのか]さん(2年)は総合的な探究の授業の中で群青が作られた背景を知った。「日常のありがたみを毎日意識することはできないが、月命日などの度に思い出し、忘れずに生きていきたい」と話す。自身には震災の記憶がない。「私たちから発信できることは限られているが、合唱を通して震災や被災者の思いを伝えて未来に紡いでいきたい」。次の世代に震災の教訓を継承することが大切だと強調した。■武内聡美さん、庄條のりさん、進藤慶さん(会津若松市・会津学鳳高)
大切な故郷/体験を発信/地域のため
「若者のことば」発表
県の追悼復興祈念式で「若者のことば」を発表した会津学鳳高の武内聡美さん(17)=2年=、庄條のりさん(17)=同=、進藤慶さん(16)=1年=は未曽有の災害を次世代に伝えていく決意を新たにした。
大熊町で被災した武内さんは町を「今の自分をつくってくれた大切な故郷」と表現。発表を終え、「将来は小学校教諭となり、児童に震災や古里への思いを伝えたい」と話した。
いわき市で震災を経験し、会津若松市に引っ越した庄條さんは震災教育の機会に地域差があると訴えた。被災体験を取材し、同世代に広める活動をしている。「より発信できるよう尽力する」と意気込んだ。
会津若松市で生まれ育った進藤さんは「当たり前」として見逃していた福島の魅力を海外や次世代に伝える意欲を示した。「広い視野で地域のためにできる活動を考えたい」と語った。■県立美術館で震災発生時刻に合わせ館内放送
「ゴッホ作品通しメッセージ発信」
「福島県政150周年・東日本大震災15年
大ゴッホ展
夜のカフェテラス」会場の福島市の県立美術館では11日、東日本大震災発生時刻に合わせ、高橋英子館長が来館者に向けて館内放送した。震災15年を冠した展覧会の意義を説明し、「困難に立ち向かったゴッホの作品を通し、福島から希望や復興のメッセージを発信していきたい」と語った。
放送中、足を止めて黙とうをささげる観覧者もいた。

