「認知機能改善絵本」を映像化へ 福島医大の安村さん 17日から制作費をクラウドファンディングで募集

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「認知機能改善絵本」を映像化へ 福島医大の安村さん 17日から制作費をクラウドファンディングで募集

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高齢者が懐かしさを感じる昭和の風景を題材に、認知機能の改善を目指す絵本を発刊した福島医大放射線医学県民健康管理センター長の安村誠司さん(67)は絵本の映像化を目指す。絵本は高齢者の行動・心理症状が落ち着くなどの効果が期待されており、タブレット端末などで手軽に作品に触れたり、大画面に映し大勢で見たりしてほしいと企画した。アナウンサーによる朗読、文章に合う背景音などを組み合わせた映像を想定しており、17日から、制作費をクラウドファンディングで募る。
絵本は「昭和のむかし話―懐かしき時の記憶―」。福島市出身の日本画家斎正機さん(60)の作品30点と共に、各情景に合わせた物語を安村さんがつづった。発刊から約1年半で1800冊以上を販売した。
安村さんは日本学術振興会の科学研究費助成事業(科研費)の採択を得て、高齢者が自らの過去の経験を話す心理療法「回想法」の効果を検証している。認知機能が低下した人を対象に絵本を使用した回想法を実施すると、行動が落ち着き、介護スタッフの負担低下が期待されるという。
映像化すれば、高齢者施設などでより多くの利用者が同じ話題を共有し、複数人で経験を話し合う「グループ回想」が可能になる。安村さんは絵本の新たな活用方法を模索していた。
計画を知ったラジオ福島の横山貴一社長が協力を申し出た。文章の朗読を同社のアナウンサーらがボランティアで担う。映像は桜や雪が舞い、電車や汽笛などの音が聞こえる仕組みを予定。横山社長は「朗読はアナウンサーの原点であり、心に響くものにしたい。社会課題解決に貢献できればうれしい」と話す。
クラウドファンディングは1口千円~10万円。金額に応じた返礼品を設ける。目標額は200万円で期間は4月30日まで。安村さんは「多くの人が同じ話題を共有し、会話を楽しんでほしい。日々のケアの一助になる映像にしたい」と協力を呼びかけている。問い合わせは絵本発行元のワールドプランニングへ。