松川の流路を検証 福島市の歴史研究家・須藤さん 21年研究し自費出版

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福島市の阿武隈川・松川流路研究会代表を務める同市の歴史研究家須藤武志さん(72)は、市内を流れる松川がかつて信夫山の南側を流れていた説を検証する書籍を自費出版した。21年にわたる研究の結果、「松川は信夫山南側を流れていなかった」と結論付けた。幕末の歴史書「信達一統志」は、1600(慶長5)年に関ケ原の戦いに伴う上杉勢と伊達勢の「松川の合戦」があった際、松川は信夫山南側を流れていたと記している。市史なども江戸初期の寛永年間に信夫山の南側から北側に流れが変わったとしている。須藤さんは2005(平成17)年、信夫山北側にあった本内村の古絵図を見た際、松川が信夫山南側を流れていたとの説に疑問を持ち、調査を始めた。全国の資料館に問い合わせ、100点以上の文献と向き合った。書籍では、地質調査の結果をまとめた地質柱状図や江戸・明治の古地図など複数の資料を引用し、松川の信夫山南側流路説を否定した。書籍タイトルは「松川・信夫山南側流路説は本当か?【慶長五(一六〇〇)年松川の合戦】」。A4判、121ページ。250部を作った。税込み3080円。市内の岩瀬書店、SASYU鎌田店、西沢書店大町店で販売している。須藤さんは「本を通じて若い人たちに研究結果を伝えたい」と話している。【写真】本を手にする須藤さん