国交省のナショナルサイクルルート 浜通り指定有力 夏ごろ決定

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国土交通省は23日、国内の代表的な自転車道「ナショナルサイクルルート(NCR)」の候補に、本県の「ふくしま浜通りサイクルルート(浜サイ)」など7カ所を選んだ。有識者委員会の審査を経て夏ごろに指定する。過去2回の選考は全候補を指定している。浜サイは諸要件をほぼ満たしているとされ、指定が有力となった。実現すれば財政面や情報発信に支援が得られ、愛好者の誘客による観光振興、国際大会開催による交流人口の拡大、国内外への復興状況の発信などへの後押しが期待される。NCRは自転車による観光「サイクルツーリズム」の推進に向け、国が沿道の景観や走行環境、安全性などに優れた各地のルートを選び、国内外の自転車愛好家らに向けて発信する。有識者で構成する審査委員会が4月以降に各候補を現地視察し、NCR指定の要件を満たしているか最終確認する。審査委の報告を受け、自転車活用推進本部長を務める国土交通相が8月にも指定する。NCRは国や日本政府観光局(JNTO)によるプロモーションや防災・安全交付金による財政面の支援を受けられる。指定を目指す官民の動きは選考手続きに入った。東北地方からの指定は初となる。浜サイのルートは【図】の通り。新地町―いわき市の太平洋沿岸を南北に貫く延長178キロ。海岸線の美しい景観を楽しめる。東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)や震災遺構「請戸小」(浪江町)などの施設を巡り、被災地の姿に触れられる。出発・到着の拠点となる「ゲートウェイ」を①JR新地駅(新地)②自転車販売店RABBIT&TURTLE(富岡)③JRいわき駅(いわき)④いわき新舞子ハイツ(同)の4カ所に設ける。浜通りでは、自転車による活性化を図る動きが活発だ。いわき市は浜サイと一部が重なる、自転車道路網「いわき七浜海道」を2019年に整え、観光振興を進めてきた。2023(令和5)年には県や自転車・観光関係者らが「ふくしま浜通りサイクルルート推進協議会」を立ち上げ、官民連携でサイクルルートの整備に取り組んできた。浜通りを舞台としたロードレース「ツール・ド・ふくしま」の開催などもNCR指定への機運醸成につながった。内堀雅雄知事は「沿線自治体や関係団体、自転車関連事業者の皆さんと進めてきた取り組みが評価された。審査を経て、東北初のNCR指定を期待している」との談話を発表した。NCRに現在指定されているのは6カ所。広島、愛媛両県の「しまなみ海道サイクリングロード」は推計年間利用者数が30万人を超えるなど、誘客に大きく寄与している。浜サイ以外の第3次候補は「フジイチ」(山梨、静岡両県)「雪国魚沼GoldenCycleRoute」(新潟県)、「いしかわ里山里海サイクリングルート」(石川県)、「鳥取うみなみロード」(鳥取県)、「あまいち」(熊本県)、「わかさいくる」(福井県)。「わかさいくる」は一部要件を満たさないため、来年以降に審査する。