東邦・七十七・山形 南東北3地銀連携 事業承継など地域課題解決へ

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東邦・七十七・山形 南東北3地銀連携 事業承継など地域課題解決へ

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東邦銀行(福島市)、七十七銀行(仙台市)、山形銀行(山形市)は25日、南東北3県の持続的発展に向けた初の連携協定を結んだ。顧客に関する情報を共有して事業承継やM&A(合併・買収)、海外ビジネス推進を支援する他、地方創生活動や各種課題解決に向けた検討も進める。背景には人口減などに伴う地方経済衰退への危機感があり、地域企業の持続的な発展につなげる。5年間累計の連携効果額目標を100億円に設定した。「南東北元気プロジェクト」と銘打ち実施する。連携の概要は【図】の通り。3行のネットワークを結集し、事業承継や経営の発展に向けた支援スピードと実効性を高める。定期的な情報交換、3行の知見と国内外拠点を生かした販路開拓支援、共同ファンド組成などを想定している。海外ビジネス推進のため、輸出拡大に向けた共同調査や海外商談会・展示会への共同出展も検討する。南東北の観光商品の磨き上げ、特定の社会課題に向き合うワーキンググループ「みらい共創ラボ」の設置なども目指す。具体的な取り組みは今後設置する実務者レベルの部会で協議していく。連携効果額目標100億円の内訳は、取引先の売り上げ拡大による融資拡大や商談会への共同出展でのコスト削減などで50億円、支援先の事業拡大による経済波及効果などで50億円とした。南東北3県は少子高齢化や人口減少、東京一極集中、企業の後継者不足と共通する課題に直面しており、頭取同士の協議で連携の動きが生まれた。東邦銀行の佐藤稔頭取、七十七銀行の小林英文頭取、山形銀行の佐藤英司頭取は25日、仙台市の七十七銀行本店で会見に臨み、連携の狙いを語った。佐藤稔頭取は「南東北3県のポテンシャル(潜在能力)はまだまだある。力を合わせて結果に結び付けたい」と語った。各頭取は経営統合など資本連携は否定した。県内では東邦銀行の子会社・東邦コンサルティングパートナーズと福島銀行が、M&Aに関する業務提携を締結している。情報共有、問われるバランス地域経済を底上げし、実効性ある連携にするためには、3行が胸襟を開き、長年蓄積してきた貴重な情報を開示し合えるかが鍵を握る。3行は福島、宮城、山形の3県に営業拠点を持ち、競合関係にある。地盤とする地域の顧客に関する情報をどこまで他行と共有し、競争と協力のバランスをどう保つかが問われる。地域金融論などを研究している東北学院大学地域総合学部の伊鹿倉正司教授は「3行経営陣の力量が問われている」と指摘する。伊鹿倉教授は3行が刻々と変化する地域課題を共有し、共に対策を講じることも必要だとしている。「各県の住民やNPO、自治体、大学などとの交流が欠かせない」と提言している。